知床国立公園 観光スポット 遊び レジャー特集
日本の最東北端に位置する「知床(しれとこ)国立公園」(北方領土を除く)。
独特な地形と、ヒグマやシャチ、シマフクロウなどの豊かな野生動物が生息する魅力あふれる国立公園です。
今回は、知床国立公園を特集!
ガイド付きツアーや、冬でも楽しめるスノーシュー・スノートレッキングなど、知床国立公園で楽しめるアクティビティも余すことなく紹介します。
知床国立公園の歴史・範囲・場所
知床半島中央部から知床岬と周辺の海域から構成される「知床国立公園」。
知床は、アイヌ語で「大地の突端」、つまり「地の果て」を意味する「シリ・エトク」が語源。
名称の通り、北方領土を除く日本の最東北端に位置しています。
1964(昭和39)年6月1日に全国で22番目の国立公園として、南アルプス国立公園とともに指定。2005(平成17)年7月14日には、知床国立公園を含む一帯が世界自然遺産に登録されました。
知床国立公園の総面積は38,954ha(ヘクタール/陸域のみ)。公園の関係市区町村は、北海道斜里郡斜里町(しゃりぐんしゃりちょう)、北海道目梨郡羅臼町(めなしぐんらうすちょう)です。
知床国立公園の特徴と魅力
知床国立公園は、火山活動や流氷などによって形成された険しく雄大な景観と、野生動物が生息する豊かな生態系が特徴です。とくに、公園には手つかずの原生的な自然が残されているため、ヒグマやシャチなどの大型哺乳類、シマフクロウやオオワシなどの絶滅の恐れがある大型の猛禽類も多く生息しています。
知床半島は細長く、長さ約70km、基部での幅は約25km。火山活動によって形成された知床連山を境に、半島の西と東では対極的な地形が見られます。
半島の西側の海岸線には高さ100mを超える断崖が続いています。冷えて固まった溶岩の間を地下水が流れ、断崖で滝となってオホーツク海に流れ落ちる光景も見られます。一方、半島の東側は比較的なだらかな海岸線が続き、昆布漁の番屋が多く点在しています。
知床国立公園の陸域面積の半分以上は「特別保護地区」。自然や生態系の保護が進められています。
知床国立公園への行き方
- 公共機関の場合
■JR知床斜里駅からウトロまでバスで約60分
■中標津(なかしべつ)空港から羅臼までバスで約70分 - 車の場合
■女満別(めまんべつ)空港からウトロ市内まで車で約2時間
知床国立公園の観光スポット
知床岬
知床半島の先端、オホーツク海に面した知床岬には、広大な草原が広がっています。特別保護地区のため、観光客の立ち入りが制限されていますが、観光遊覧船を利用して海上から眺めることができます。タイミングが良ければ、ヒグマやオジロワシなどの野生動物にも出会うことができますよ。
観光遊覧船の運航期間は会社にもよりますが、おおむね4月下旬から10月下旬までです。
フレペの滝
高さ約100mの切り立った断崖の途中から、知床の山々から流れてきた地下水が噴き出す美しい滝。別名「乙女の涙」として知られています。
冬季にはスノーシューを使って、凍った滝の姿を見に行くことができます。
知床五湖
原生林の中に点在する幻想的な五つの湖。知床を代表する景観として知られています。
知床五湖エリアには高架木道や遊歩道が整備されており、気軽に散策を楽しむことができますよ。
周辺にはエゾリスやエゾシカ、ヒグマなどの多くの野生動物たちが生息しており、自然と触れ合える魅力的な場所です。
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カムイワッカ湯の滝
カムイワッカ川にかかる滝で、アイヌ語で「神の水」を意味します(カムイ=神、ワッカ=水)。
知床硫黄山の中腹から湧き出る温泉がカムイワッカ川に流れ込むため、川全体が温泉となっています。滝壺は複数あり、川を登るにつれ温度が上昇します。
沢登りを楽しむことができるのは例年7月から10月下旬まで。7月・8月には、一時マイカー規制期間があるので事前に確認を。
羅臼岳
羅臼岳(らうすだけ)は、知床半島のほぼ中央に位置する火山群の主峰。標高は1,661mで、山頂からは東西を海に囲まれた半島の壮大な景色を眺めることができます。
登山シーズンは7月上旬から9月中旬まで。7月はまだ残雪が多く、9月中旬になると日照時間が短くなり雪も降り始めます。また、登山には往復8時間以上かかるため、訪れる際には十分な計画と準備が必要です。
最近では羅臼岳周辺でヒグマの出没が増えているため、熊対策も十分にしていく必要があります。「知床自然センター」や「知床羅臼ビジターセンター」では熊撃退スプレーをレンタル可能です。
知床峠
知床峠は、斜里町と羅臼町を結ぶ知床横断道路(国道334号)の最高地点に位置する峠。標高は738mです。
知床八景のひとつに選ばれており、羅臼岳が真正面にそびえ、眼下には深緑の大樹海が広がります。天候がよければ、遠くに根室海峡と国後島(くなしりとう)を望むことができますよ。
ただし、冬期は全面通行止めとなります。通行止めや通行再開のスケジュールは国土交通省のホームページなどを確認してください。
羅臼湖
羅臼湖(らうすこ)は、標高約700mに位置する美しい湖。低標高ながら周囲には高山植物が見られ、高層湿原が広がっています。
最近になってトレッキングルートが整備され、ガイド付きのトレッキングツアーなどで訪れることができるようになりました。自然豊かなエリアで、自然愛好者やトレッキング好きにとって魅力的な場所です。登山の際には十分な装備をしていきましょう。
熊越の滝
熊越の滝(くまごえのたき)は、羅臼川にある高さ約15mの迫力満点の滝です。水量も豊富で壮観。
熊越の滝は、知床横断道路から入る遊歩道を通じて訪れることができます。遊歩道は清流に沿っており、可憐なバイカモが繁茂する美しい場所。
自然の力強さと美しさを感じられるスポットです。
羅臼の間歇泉
間歇泉(かんけつせん)は、一定の周期で水蒸気や熱湯を噴出する温泉の一種。
羅臼の間歇泉は1962(昭和37)年に発見され、現在も約50分から1時間の間隔で高さ約8mの熱水を噴出し続けています。
知床国立公園には国内外から多くの観光客が訪れますが、羅臼の間歇泉は知る人ぞ知るスポット。北海道の天然記念物にも指定されています。
「知床羅臼ビジターセンター」で行き方や噴出の予定時刻を聞いて、参考にして訪れてみてはいかがでしょうか。
知床国立公園の観光スポット 地図
知床国立公園のおすすめアクティビティ
エコツアー・ネイチャーガイドツアー
知床国立公園では、エコツアー・ネイチャーガイドツアーが人気。
ガイドの解説でより深く知床を楽しむことができますよ。
☆北海道・知床☆原生林と断崖トレッキング~ガイドブックには載らない場所をネイチャーガイドが案内!
夏休みや秋の連休などの混雑期でも、ここでは静寂な知床を体験できます。開拓跡地と森を抜け、オホーツク海にそそぐ地下水の滝を見に行くコースです。晴れれば、知床岬まで連なる高さ200mの断崖絶壁を展望できます。「フレペの滝」と同じように断崖の滝を見に行くコースですが、こちらは遊歩道が無く、丸太を乗り越える
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知床自然センターから海岸線まで伸びる片道1kmの遊歩道を散策します。開拓の影響を受けた二次林を歩き、自然草原からは雄大な知床連山を望み、展望台からは断崖から流れ落ちるフレペの滝をみることができます。散策途中にキビタキなどの森林性の野鳥、オオジシギなどの草原性の野鳥、ウミウなどの海鳥など、各環境ごとに
ナイトツアー
夜の知床を楽しみませんか?
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スノーシュー・スノートレッキング
積雪期にはスノーシュー・スノートレッキングがおすすめ。
冬だから楽しめる、雪に包まれた知床を楽しみませんか。
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世界自然遺産の知床国立公園を積雪期はスノーシューで歩きます。雪が無い場合はスノーシューを使わずに歩きます。 自然林を歩き、オホーツク海に流れる滝と巨大な氷柱、時期によっては流氷も見えます。主にエゾシカや野鳥が観察できます。天然記念物のワシやキツツキ、モモンガが見えることもあります。暴風雪など悪天候の
知床国立公園 観光スポット アクティビティ まとめ
知床国立公園にある、おすすめの観光スポットや人気アクティビティについて紹介しました。
独特な地形と、原生的な自然が残る知床国立公園は見どころがたくさん!
近年はヒグマの出没情報が増えているので、観光する際はビジターセンターなどを訪れて情報収集をするとともに、十分な準備をしてくださいね。また、陸域面積の半分以上が特別保護地区に指定されているので、観光する際にはツアー参加がおすすめですよ。
知床国立公園で、雄大な自然を感じてみませんか?
※本記事の内容は2023年11月現在の情報です。