沖縄の海で安心・安全なマリンレジャーを楽しむために|アクティビティジャパンの取り組みについて

美しい海に恵まれた沖縄は、マリンアクティビティの人気スポット!一方で、水難事故が増加傾向にあります。
本記事では、安心して海を楽しむために知っておきたい、事故防止の取り組みや安全ポイント、信頼できる事業者の見分け方などをご紹介します。
急増する水難事故の背景と実態

沖縄の美しい海は世界から注目される憧れのレジャースポットですが、観光客の増加に伴い、水辺での事故が急増しています。
2024年の訪日観光客による水難事故は前年比9.5倍、日本国内からの旅行客を含めても4割増という報告もあり、早急な水難事故対策が求められています。
水難事故の主な原因として、以下の4つが挙げられています。
- ライフジャケットの未着用
- 監視員のいないビーチの利用
- 日本語による注意喚起の理解不足(訪日観光客)
- 無届の事業者による安全管理不備
「観光の自由さ」と「安全の確保」は本来、両立すべきもの。こうした背景から、関係各所が本格的に動き始めました。
観光客の水難事故防止に向けた「三者連携協定」の締結

2025(令和7)年7月16日に、アクティビティジャパンとKKDAY JAPAN、沖縄県警察本部が三者連携協定を締結しました。
連携協定の目的は、訪日外国人を含む観光客の水難事故の防止と安全確保です。
訪日外国人による沖縄エリアの予約数は、前年同期比3倍以上(※)に増加 しており、安全対策の強化が急務とされていました。
以上を踏まえ、アクティビティジャパン及びKKDAY JAPANと沖縄県警察本部とが連携し、官民一体となって沖縄の観光体験の安全性向上のため、現地事業者へのガイドライン周知や安全啓発活動を展開します。
(※アクティビティジャパン 2025年1月~6月の予約実績より)
- 安全対策優良海域レジャー提供業者(マル優事業者)の優先的な掲載
- 沖縄県公安委員会への未届事業者の掲載削除対応
- 水難事故防止に向けた多言語での広報啓発活動の推進
海の事故を防ぐ「9つの安全ポイント」

海でのレジャーは楽しい反面、油断すると命にかかわる事故につながります。
以下、9つのポイントを守ることで、自分と仲間の安全を守りましょう。
① 体調がすぐれないときは無理をしない
体調不良(疲れ・寝不足・二日酔いなど)があると、判断力や体力が低下し、海での危険に対応できなくなります。健康状態が優れないときは無理に遊ばず、休むことが一番の安全策です。
② ライフジャケットを常に着用する
ライフジャケットは、自力で浮かぶのが難しくなった場合の安心装備です。特に、流れがある海域や船釣り、シュノーケリングなどでは、必ず正しく着用しましょう。
③ 一人で行動せず複数人での行動を心掛ける
一人きりで海に入ってしまうと、万が一の時に助けを呼ぶ人がいません。複数人であれば互いに安全を確認しあえるため、事故時の対応力が格段に向上します。
④ 監視員がいる海水浴場で遊ぶ
ライフセーバーや監視員が常駐している海水浴場は、異常や事故を早期発見できる体制が整っています。遊泳エリアである旨の掲示や指定がある場所を選ぶようにしましょう。
⑤ 子供から目を離さず常に見守る
浅瀬であっても、油断は禁物!特に子どもは、音や声を出さず静かに溺れることもあり、ほんの一瞬でも目を離すと重大事故につながります。手の届く範囲で、常に見守ることが重要です。
⑥ 「立入禁止」のエリアには近づかない・入らない
「立入禁止」であることには理由があります。離岸流・急深海域・岩礁など、危険な場所においては立ち入りが禁止されていますので、表示や看板を無視せず、決して近づかない・入らないようにしましょう。
⑦ お酒を飲んだ後は海に入らない
アルコールは、判断力・反射能力・体温調整の働きを鈍らせます。酔った状態で海に入ることは、飲酒運転と同等です!危険なので避けましょう。
⑧波が荒れているときは海に近づかない
天候や潮の流れにより、海況は刻々と変わります。波が高い・風が強い・潮が満ちているような日は、海岸にいるだけでも危険です。海に近づかず陸で静かに過ごすのが安全です。
⑨海にいる危険な生物に注意する
クラゲ・ハブクラゲ・エイ・ウニ・サメなど、沖縄の海には刺す、咬む、毒を持つ生物が多く生息しています。事前に出現時期や危険な生物の情報を調べる、肌を保護するスイムウェアを着用するなど、対策をしましょう。
マル優事業者(安全対策優良海域レジャー提供業者)

KKdayグループの主な取り組み内容として、「安全対策優良海域レジャー提供業者(マル優事業者)の優先的な掲載」があります。以下で、マル優制度・マル優事業者について解説します。
マル優制度・マル優事業者とは
沖縄県内には多数のマリンレジャー事業者が存在しますが、誰でも開業できることもあり、事業者間で安全への取り組みに差が見られます。
「安全対策がしっかりしている事業者を利用者が安心して選べるようにし、安全性の底上げと事故予防に貢献すること」が、マル優制度の目的です。
マル優制度に合格した事業者は「安全対策が基準を満たしている公的に認定された業者」の目印となります。安全対策が行き届いたアクティビティを利用者が積極的に選択できるよう、マル優事業者の商品はOTA上でも明示的に表示・紹介が強化されています。
マル優の条件(一例)
- 有資格者(ガイドダイバー・水難救助員など)の常駐
- 緊急時の救助体制の整備
- ライフジャケットや通信機器など安全設備の整備
- 県公安委員会への正式な届け出と審査通過
アクティビティジャパン掲載のマル優事業者 対象商品一覧
マリンレジャーを楽しむために知っておきたいこと

マリンレジャーを楽しむために注意すべきポイントなどを、アクティビティ別に紹介します。各アクティビティごとのリスクを理解し、適切な対策を取りましょう。
シュノーケリング
主なリスク
- 離岸流や潮流によって流される
- パニックを起こす(器具不良や海水の誤飲)
- 単独行動による発見遅れ
注意ポイント
- 必ずライフジャケットまたはシュノーケリングベストを着用
- 一人で泳がず、複数人で行動(バディシステム)
- 呼吸チューブやマスク装着状態などの事前確認
- 初心者はインストラクターのいるツアーに参加
- 浅瀬でも波や潮流の動きには常に注意
ダイビング
主なリスク
- 減圧症(浮上速度が速すぎるなど)
- 酸素不足・機材トラブル
- パニックによる溺水
注意ポイント
- 必ず有資格者のインストラクター付きのツアーを選ぶ
- 使用機材(レギュレーター・タンク等)の事前点検を徹底
- 「バディ」と組み、お互いを常に監視
- 浮上はゆっくり、安全停止(通常は水深5mで3分)を守る
- 飛行機搭乗の24時間以内はダイビング禁止(減圧症防止)
シーカヤック
主なリスク
- 転覆・漂流(風や波に流される)
- 岸に戻れない(体力不足・方向感覚喪失)
- 日射病・熱中症
注意ポイント
- 必ずライフジャケットを着用
- 初心者はガイド付きのツアーに参加する
- 天候・風速を事前確認し、悪天候時は中止
- 沖に出すぎず、常に岸を視認できる範囲で行動
- 熱中症対策(水分・帽子)も忘れずに
SUP
主なリスク
- ボードからの落下・転倒
- 岸に戻れない(風・潮流・体力不足)
- サンゴや岩場での怪我
注意ポイント
- ライフジャケットまたは浮力ベストを必ず着用
- ボードと体をつなぐリーシュコードを必ず装着
- 足元にリーフブーツなどを履き、怪我防止
- 強風時や潮の流れが速い日は絶対に無理をしない
- 初心者はインストラクター指導の下で行う
サーフィン・ボディボード
主なリスク
- 岩場・リーフに打ち付けられる
- 他人との接触・衝突
- 強い波や離岸流に流される
注意ポイント
- 自分のレベルに合ったポイントを選ぶ(初心者NGの海域も多い)
- 「サーフゾーン」と「遊泳ゾーン」が隣接している場合「遊泳ゾーン」には入らない
- 他のサーファーとの距離を保ち、接触回避に努める
- ボードが流されないようリーシュコードは必ず装着
- 地元のルールやローカルマナーを守る
沖縄 マリンレジャー以外の遊び方&おすすめスポット
マリンレジャーは、晴れていても波が高い、インストラクターが安全に催行できないと判断した、などの場合には、催行が中止されます。沖縄旅行を計画する際には、マリンレジャー以外の代替案を考えておくと安心です。
2025年7月にオープンした「ジャングリア沖縄」は大注目のスポット!他にも、楽しい屋内施設や室内アクティビティもたくさんありますよ!
当日予約可能なアクティビティも含め、ぜひ事前に調べておいてくださいね。
沖縄の海を安心・安全に楽しもう

マリンレジャーはちょっとした不注意で事故につながる可能性があります。
アクティビティを予約する際は、安心できる事業者を選び、持ち物や注意事項については事前にしっかりと対策・準備をして、安全に楽しく沖縄の海を満喫してくださいね!
※本記事の内容は2025年7月現在の情報です。
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