氷の芸術「氷瀑」とは?大自然を体感できるアクティビティプラン紹介
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寒さが厳しい冬に見ることができる「氷瀑」。
氷瀑は全国どこでも見ることができるものではなく、条件があった地域でしか見ることのできない自然現象です。
本記事では氷瀑を見れる人気スポットをご紹介していきます。氷瀑はどこに行ったら見れるのか知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
氷瀑とは?
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氷瀑(ひょうばく)とは、凍りついた滝のことを指し、滝から流れる水が外気に触れることで凍っていく現象です。
ゆっくりと時間をかけて凍りついた滝は、時が止まっているようにも見えとても幻想的です。
ひとつとして同じものはない、氷点下の自然が作り出すダイナミックな風景を楽しむことができます。
氷瀑は氷点下の気温が続く寒い地域で見ることができますが、自然現象で作られるもののため全ての滝で見られる現象ではありません。
また、近年では温暖化の影響もあり、地域によっては凍らない年もあります。
氷瀑を見におでかけの際は、観光協会などの現地情報をしっかりチェックしておくとよいでしょう。
層雲峡/北海道
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層雲峡(そううんきょう)は、北海道の中心部に位置する峡谷。石狩川沿いに約24kmの断崖絶壁が続きます。
層雲峡には白糸のように静かに落ちる「銀河の滝」と、勢いよく落ちる「流星の滝」が並んでいます。
滝の流れる様子から別名「女滝」「男滝」とも呼ばれ、「日本の滝百選」にも選ばれる名瀑です。
北海道最大級の温泉郷としても有名で、1月下旬から3月中旬にかけては「層雲峡温泉氷瀑まつり」が開催されます。
幻想的なライトアップや花火など、この時期でしか楽しめない氷の祭典は、多くの観光客が訪れる層雲峡のビックイベントです。
住所:北海道上川郡上川町
北海道で見られる氷瀑
冬の寒さが厳しい北海道では、層雲峡以外にも氷瀑を見ることができ、さまざまな氷瀑観光ツアーも開催されています。
現地に詳しいガイド付きのプランは安心して観光できますよ。
氷瀑以外にも北海道の極寒を体感できるプランもあるため、気になるツアーを見つけたらぜひ参加してみてはいかがでしょう。
層雲峡周辺のアクティビティ
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層雲峡周辺では、日本最北に位置する人気の動物園「旭山動物園」では、動物たちに癒やされたりする他にも、トレッキングで自然を満喫したりなど、氷瀑以外にも北海道でしか体験できないアクティビティも楽しんでみませんか。
奥入瀬渓流/青森
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奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)は、ミシュラン・グリーンガイドの2つ星に選ばれた約14km続く渓流です。
奥入瀬渓には、銚子大滝(ちょうしおおたき)や雲井の滝(くもいのたき)など、大きさが異なる滝が随所にあります。
遊歩道や車道が整備されているため観光がしやすく夏は新緑、秋には紅葉と四季折々の自然の美しさを体感することができます。
12月中旬から3月中旬にかけては「奥入瀬渓流氷瀑ツアー」を開催。
ツアーだけでしかみられないライトアップされた氷瀑など日中とは違う雰囲気を楽しめます。
住所:青森県十和田市大字奥瀬
奥入瀬渓流周辺のアクティビティ
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奥入瀬渓流周辺ではスノーシューハイキングで樹氷を見たりバックカントリースキーやスノーボードをしたりなど雪山を満喫できるアクティビティが豊富にあります。
ぜひ周辺に詳しいガイドと一緒に、青森の冬景色を楽しんでみませんか。
袋田の滝/茨城
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袋田の滝(ふくろだのたき)は、日本三名瀑のひとつにもなっている茨城の観光名所です。
落差は120m、幅73mの大きさを誇り、滝の水が4段に流れることから、四度の滝(よどのたこき)とも呼ばれています。
4段の岩壁を勢いよく流れる迫力と、四季折々で変化する景色は、時が経つのも忘れてしまいそうな美しさです。
気温状況で完全凍結することは少なくなりましたが、袋田の滝の氷瀑のシーズンは12月下旬から2月頃。
タイミングが合えば神秘的でダイナミックな氷瀑を見ることができます。
住所:茨城県久慈郡大子町袋田3-19
袋田の滝周辺のアクティビティ
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袋田の滝周辺では、サーフィンやSUP(サップ)などのマリンスポーツの他に乗馬体験で森林浴をしたり自然を楽しめるアクティビティが豊富です。
アウトドアスポーツ以外にも陶芸体験などはオンリーワンの作品が残るため、使うたびに楽しい思い出がよみがえります。
雲竜渓谷/栃木
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雲竜渓谷(うんりゅうけいこく)は日光連山(にっこうれんざん)の中で一番代表的な渓谷です。冬山での山岳救助の訓練場としても知られています。
雲竜渓谷の氷瀑の見頃は2月の上旬頃です。
壁一面に大きなつららができ、幅約100mの迫力ある氷の壁は「氷の殿堂」とも呼ばれ、アイスクライミングを楽しむ人の姿もみられます。
雲竜渓谷の氷瀑を見るには、駐車場から傾斜のある道を往復約6時間ほどかけて登るため、登山上級者向き。
初めて行く人は、現地に詳しいガイドと同行するかツアーに申し込むことをおすすめします。
住所:栃木県日光市日光
雲竜渓谷周辺のアクティビティ
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雲竜渓谷周辺ではカヌーやカヤックやトレッキングなど、アウトドアアクティビティが充実しています。
他にも日光彫の体験で伝統を学んだり、日光さる軍団のショーやナイトサファリで夜行性の動物や夜空を楽しんだりできるプランなど、子供連れの家族にもおすすめのアクティビティです。
七滝/岩手
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七滝(ななたき)は、落差約45mに渡り、7段に分かれ流れ落ちる珍しい形状の滝です。滝が流れる7段滝は大きさも異なり高低差もあるため勢いがあります。
滝の周辺には自生している北限のイヌブナがあり、町の天然記念物となっています。
七滝の氷瀑がみられるのは、1月中旬頃から2月中旬頃です。
約1時間ほどの道のりは大変ですが、温泉成分を含んだ七滝の氷は青白く見える特徴があり、とても幻想的な風景を楽しめます。
住所:岩手県岩手郡葛巻町下冬部
七滝周辺のアクティビティ
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七滝周辺では、シーカヤックやサーフィン以外にも、楽しめるアクティビティはたくさんあります。
三陸海岸一帯で昔ながら作られてきた塩づくりやろくろ陶芸、ハンドドリップのコーヒーの淹れ方体験など、氷瀑で自然を体感したあとはものづくりで癒やしの時間を楽しむのもおすすめですよ。
玉簾の滝/山形
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玉簾の滝(たますだれのたき)は、弘法大師(空海)が、約1200年ほど前に発見したと伝えられた滝といわれており、山岳宗教の修験の場でありました。
玉簾の滝の大きさは落差63m、幅5mあり、大きな水しぶきを上げながら垂直に勢いよく流れ落ちる景色は壮大です。
パワースポットでも知られる玉簾の滝の氷瀑は、1月中旬頃から凍りはじめ、ダイナミックな氷の芸術を堪能できます。
玉簾の滝まで向かう遊歩道の除雪はしていません。
お出かけの際は、雪の上を歩くためのかんじきや、スノーシューを用意しておくとよいでしょう。
住所:山形県酒田市升田字大森
玉簾の滝周辺のアクティビティ
玉簾の滝周辺では、自分で打ったそばを食べられるそば打ちやわさびの収穫にきのこ狩りなどおいしいものを味わうなど氷瀑を楽しんだ後はお腹を満たしてみてはいかがでしょう。
その他にも絵付けでオリジナルのこけしが作れるものづくりを体験したり肘折温泉の温泉街を散策したりなど、お腹も心も満たすようなアクティビティが豊富です。
達沢不動滝/福島
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達沢不動滝(たつさわふどうたき)は、「男滝」と「女滝」に分かれており、滝元に不動尊を祀っている滝です。
落差10m、幅16mある男滝と、その西側にある女滝はそっと流れる様子が対照的で、滝の水はすだれのように流れています。
駐車場から徒歩10分ほどで行けるため、立ち寄りやすく、森林浴を楽しみながら新緑や紅葉を満喫することができるため人気の観光地です。
氷瀑の時期は積雪のため駐車所への乗り降りはできません。歩きやすいように、スノーシューなどの装備を用意しておきましょう。
住所:福島県耶麻郡猪苗代町大字達沢地内
達沢不動滝周辺のアクティビティ
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達沢不動滝周辺では、SUP(サップ)で湖上を楽しんだり、雪道の走行ができるFATバイクで自由な走りを体感したりなどアウトドアアクティビティも豊富。
他にも陶芸や本格クラフトビール作り体験などがあり、作る過程と後日作品を受け取る2つの楽しさを味わえますよ。
善五郎の滝/長野
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善五郎の滝(ぜんごろうのたき)は、イワナに引き込まれ、滝壺に落ちてしまった釣り師の名前が由来となった滝です。
落差は22m、幅は8mの滝の位置が東向きにある善五郎の滝は、朝日の光があたることで美しい虹を見ることができます。
善五郎の滝は、三本滝(さんぼんだき)と番所大滝(ばんどころおおたき)と合わせて乗鞍三滝(のりくらさんたき)と称されている名称です。
善五郎の滝の氷瀑は、淡い青色が印象的。
滝壺も雪に覆われているため、グリーンシーズンのときでは歩けない滝の下部分まで行くことができます。
住所:長野県松本市安曇
善五郎の滝周辺のアクティビティ
善五郎の滝周辺では、湖でのSUP(サップ)やパラグライダーで大空を楽しんだりする他にも親子で遊べるレンタルカートも人気です。
本場さながらの自然湖で整えられるテントサウナは、癒やしのひとときを体感できます。
平湯大滝/岐阜
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平湯大滝(ひらゆおおたき)は、飛騨三大名瀑のひとつです。
「日本の滝百選」にも選ばれた平湯大滝は紅葉の名所でもあり、毎年多くの観光客が訪れています。幅6m、落差は64mあり豪快に水しぶきをあげて垂直に流れ落ちる滝は圧巻です。
平湯大滝の氷瀑の見頃は2月。
毎年2月15日〜25日は「平湯大滝結氷まつり」が開催され、氷瀑のライトアップや花火などのイベントを楽しめます。青や緑のライトアップされた氷瀑は、幻想的で日中とは異なる表情をみせてくれます。
住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯
平湯大滝周辺のアクティビティ
平湯大滝周辺では、スリル満点のラフティングやカヤックの他にも、忍者体験で童心に帰れるアクティビティや美濃焼絵付けなど、親子で楽しめる体験プランが豊富です。
美濃和紙を使った起き上がりこぼしや陶芸体験は、岐阜を訪れた際の思い出にも残るでしょう。
湧水広場の氷瀑/愛知
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湧水広場(ゆうすいひろば)の氷瀑は天然ではなく、稲武町在住の水道屋さんが人工的に作った氷瀑です。
大井平公園付近の湧水広場に建てた柱に散水し、大きなつららを作っていきます。
気温が下がる12月頃になると、毎日水を撒くため訪れるたびにつらら成長を楽しむことができるのも楽しみのひとつ。
1月から2月頃の氷瀑が溶けるまでの期間は、完成した氷瀑にライトアップをし、幻想的な氷の芸術を楽しめます。
湧水広場の氷瀑は雪山まで行くこともないため、気軽に氷瀑を満喫したい人にもおすすめです。
住所:愛知県豊田市稲武町横川渡4
湧水広場の氷瀑周辺のアクティビティ
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湧水広場の氷瀑周辺では、ダイビングやサーキットを貸し切ってのカーレースはグループ旅行におすすめのアクティビティ。
他にも和ろうそくの絵付けで伝統に触れたり、本格手打ちうどんでお腹を満たしたりしながら地域の魅力を体感できるアクティビティはカップルや家族旅行にもおすすめですよ。
称名滝・ハンノキ滝/富山
称名滝(しょうみょうだき)の落差は350mあり、日本一の落差を誇る高さです。
国指定の名勝や天然記念物にも指定されている称名滝の右横には、落差500mのハンノキ滝があり、落差は称名滝より150mも高いですが、実は日本一ではありません。
ハンノキ滝は常に見ることができない滝のため、幻の滝とも呼ばれ、時期によっては見えなくなってしまう滝のため、正式には日本一とは認められていません。
2つの滝が同時に見られるのは貴重で、左右から勢いよく水しぶきをあげ流れ落ちる、V字形の迫力ある光景を見ることができます。
11月中旬からの冬季期間は積雪のため遊歩道は閉鎖されます。また、大雨や強風の場合も通行止めになることがあるため、おでかけの際は注意しましょう。
住所:富山県中新川郡立山町芦峅寺
称名滝・ハンノキ滝周辺のアクティビティ
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称名滝・ハンノキ滝周辺では、富山県最高峰の立山をトレッキングやパラグライダーを体験できます。
ガラス体験ではオリジナルのアクセサリーを作れたり、手びねりやろくろを使った陶芸体験などのものづくりも人気。
大人1人でも参加OKのものが多いため、気になるアクティビティがあれば、ぜひ参加してみてはいかがでしょう。
大自然が作った芸術「氷瀑」を見に行こう
氷瀑についてご紹介していきました。氷に光があたりキラキラ輝く氷瀑は、自然が作りだすアート。
寒さが厳しい氷点下の時期だけ見ることができる氷瀑は、一度は見てみたい圧巻の景色です。
氷瀑観光に訪れた際は、ぜひ地元の周辺観光とそこでしか体験できないアクティビティを楽しんでみてはいかがでしょう。
※プランや料金・紹介施設などの情報は2022年10月現在の情報です。