【佐渡・新潟市】首都圏から好アクセス！ピュアな日本を体感するトキめき佐渡・にいがた観光圏

1 トキめき佐渡・にいがた観光圏とは
2 トキめき佐渡・にいがた観光圏モニターツアー体験記
3 新潟市周辺（新潟・月岡・阿賀野川）のアクティビティ・遊び・体験・レジャー
4 佐渡のアクティビティ・遊び・体験・レジャー
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トキめき佐渡・にいがた観光圏とは

トキめき佐渡・にいがた観光圏とは、東京から新幹線で約2時間に位置する新潟市と、新潟市から高速船に乗り約1時間でアクセスできる佐渡島にまたがる観光エリアです。

海、山、田んぼなど四季折々の表情を見せる豊かな自然。お米、日本酒、牡蠣など地元ならではの食事、日本古来の港町として育まれた独特な文化。

日本人、外国人を問わず訪れるたびに新しい魅力が発見できる観光エリアです。

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トキめき佐渡・にいがた観光圏モニターツアー体験記

体験日：2020年11月28日～30日

初めての新潟、佐渡へ

2020年11月末の夜、東京駅から約2時間、新幹線とき号にのり人生初めての新潟駅にやってきた。「こんなに東京から近いのか！」まず何よりそのことに驚いた。

新潟・佐渡といえば「佐渡金山」「絶滅危惧種のトキ」などが多くの人が持っているイメージではないだろうか。筆者も恥ずかしながら新潟・佐渡についてはその程度の知識しか持っていなかったが、今回はあまり知られていないディープな新潟・佐渡の魅力を知ることができるとのことで期待に胸を膨らませた。

1000年以上続く港町

はじめに訪れたのは、「新潟市歴史博物館みなとぴあ」。新潟駅から車で約10分、信濃川の河口にあり、昭和初期に建造されたという西欧建築風の「旧第四銀行住吉町支店」や江戸末期に開港した当時の遺構が残る「旧新潟税関庁舎」などを見ることができる。

新潟といえば古くは平安時代において、京都への年貢を船で運ぶための拠点として発展し、江戸時代は北海道から大阪までをつなぐ北前船の寄港地として栄え、明治直前には日本が欧米諸国に開国する際の開港５港のうちのひとつに選ばれるなど、海洋貿易の拠点として重要な役割を担っていたという。

なお「EDGE OF NIIGATA」が、湊町にいがたの歴史文化に触れる「湊町にいがたウォーキングツアー」を英語・中国語・韓国語・ロシア語にて開催している。日本や新潟の歴史・文化についての理解を深めたい人はぜひ参加することをおすすめる。

「EDGE OF NIIGATA」の情報はこちら
日本語：https://edge-of-niigata.com/ja/
英語：https://edge-of-niigata.com/
繁体字：https://edge-of-niigata.com/tw/

２つの神社で珍しい願掛けを体験

次に向かったのは、「湊稲荷神社」と「金刀比羅神社」。先ほどの「みなとぴあ」からは徒歩10分程度の場所にある。

湊稲荷神社は300年の歴史がある神社で、境内には高麗犬をくるくると廻して願掛けをするという「願懸の高麗犬」がある。境内には2匹の高麗犬が立っており、男性は向かって右側の高麗犬を、女性は向かって左側の高麗犬を回しながらお願い事をすると、念願が叶うという。

五穀豊穣、商売繁盛の神様である宇迦之御魂神（うかのみたまのかみ）、縁結びの神様である大国主命が祀られている。もうひとつの神社「金刀比羅神社」も変わった願掛けがある神社だ。境内には「足止め狛犬」という狛犬が2体あり、足止めをしたい相手が男性の場合は右の狛犬の足を、相手が女性の場合は左の狛犬の足を麻紐で強く結ぶと願いが叶うという。

どちらの神社もその昔は船の航海において海の安全や家族の帰還を願ったとのことで古くから港町である新潟の歴史がここでも感じられる。

京都の花街文化が新潟でも楽しめる

そしてこの日一番に印象が残ったのが、「割烹蛍」で懐石ランチを楽しみながらの「芸妓（げいぎ）鑑賞」だ。京都では舞妓(まいこ)や芸子（げいこ）として世界的に知られているが、江戸時代から明治時代にかけて北前船による交易がさかんだった日本海では、山形の酒田やここ新潟でも京都の雅な文化が流入し、「新潟古町芸妓（ふるまちげいぎ）」という名前で今も残っている。

「新潟古町芸妓（ふるまちげいぎ）」では、京都の舞妓さんにあたる見習の女性を「振袖（ふりそで）さん」、芸子さんにあたるベテランの女性を「留袖（とめそで）さん」と呼んでいる。黄色や橙の華やかな着物や髪飾りをつけた振袖さんに対し、留袖さんは深い紺色など落ち着いた色の着物を着ることが多いという。

ゆったりとした三味線のリズムと抑揚の効いた唄、色とりどりの芸妓さん達の優雅な踊りを３０分ほど楽しみ、最後は芸妓さんとの写真撮影もできた。

豪農伊藤家にて餅つき体験

ランチ後に向かったのは北方文化博物館、こちらは江戸時代から続く地元の豪農である「伊藤家」の遺構を博物館にしたものだ。

江戸時代に始まった伊藤家は当初約13,000㎡（東京ドームのグラウンドと同じ広さ）の畑を持っていたというから驚きだ。園内には明治時代に建築され、新潟県中越地震や東日本大震災など数々の大地震でも倒れることなく残った大豪邸や米3,000俵を備蓄していたといわれる大きな蔵、「この庭を以て千人の茶人をもてなす」という構想でつくられた日本庭園などがある。

庭園は30分ほどで１週できる大きさで、池や滝、木々、数々の巨石などが絶妙な感じで配置されており、4月には桜、5月には藤、秋には紅葉、冬には雪景色など季節によって異なる趣を楽しむことができる。また今回は特別に、伊藤家でお正月やお祝い事の際に行われる「三人餅つき」を見学し、見学だけでなく実際に餅つきを体験することができた。

３人が入れ替わり立ち代わり一定のリズムで素早く餅をつくのだが、絹の重さと杵に粘りつく餅のせいで職人さんのようにリズムよく餅をつくのは至難の業だ。その後は参加者全員につきたてのお餅がふるまわれた。

創業1767年の酒蔵を見学

さて新潟といえば、日本有数の米どころであり、そのお米を使った日本酒を思い浮かべる方も多いだろう。実際に新潟県は約90の蔵元があり、その数は日本一。

2日目は創業1767年の酒蔵「今代司」さんに立ち寄り、酒蔵見学を楽しんだ。ここでは日本酒の作り方や酒蔵の歴史を学ぶことができ、10種類以上の純米酒をテイスティングすることもできる。

もちろん日本酒の販売もしているので、お酒好きの人や新潟でのおみやげを考えている人にもおすすめだ。ノンアルコールのテイスティングもあるのでアルコールが苦手な人でも楽しめる。新潟駅から徒歩15分でアクセスできるのも魅力だ。

フェリーにて新潟から佐渡へ

いよいよ新潟市に別れを告げて、佐渡島へ。アクセスは二通り、大型フェリーを利用する方法とジェットフォイルを利用する方法がある。

大型フェリーは片道2,380 円（2等）～、ジェットフォイルは6,470 円と値段がかなり違うが、大型フェリーは片道2時間半、ジェットフォイルは約1時間と所要時間も大きく異なる。のんびりと船の旅を楽しみたい場合は大型フェリーがおすすめだが、日帰りで佐渡を観光するなど、時間に限りがある場合はジェットフォイルを利用するなど上手く使い分けるといい。

今回は大型フェリーを利用したが、最大旅客定員1,500人の大型船ということもあり、船内は広く、客室のほかに展望ラウンジや売店、ラーメン、カレーなどの食事、お酒も販売している食事コーナーなども充実している。ここでは佐渡の新鮮なイカとコシヒカリを使った「佐渡汽船カレー」が名物とのことで、フェリーに乗った際にはぜひお試しいただきたい。

佐渡に上陸！

佐渡で一番大きな港である両津港に上陸して車で約20分、まず向かった先は「佐渡相田ライスファーミング」。

こちらの田んぼでは、山間から流れ出るミネラル豊富な水に、佐渡産の牡蠣の殻をまぜ水田に流すという、独自の「牡蠣殻農法」で稲づくりを行っている。牡蠣殻のミネラル分には、水の浄化殺菌作用があるとのことで、米の品質が安定し、美味しいお米がつくれるという。

またトキの餌となる虫や小動物が豊富とのことで、トキが生息しやすい環境にもなっている。この日も眼前一面に広がる田んぼでは、数羽のトキを遠くに見ることができた。

鬼太鼓

その後、佐渡の伝統的なお祭りである「鬼太鼓」について紹介いただいた。鬼太鼓とは1年に一度佐渡の各地の集落で行われる大々的なお祭りだ。

歴史は古く300年近く前から行われているという。鬼と獅子が笛や太鼓にあわせて独特の舞を舞い、悪魔や厄を払い、五穀豊穣、家内安全などを祈る。佐渡では鬼は悪者ではなく、悪を倒すヒーローだ。驚くべきことに120の集落それぞれにおいて独自に発展したため、120のそれぞれ違った「鬼太鼓」があるとのことだ。

今回は、新穂地区の鬼太鼓が行われる山王神社を見学し、鬼が舞うときに履く草鞋づくりの現場や、鬼や獅子が太鼓にあわせて舞う実演を見させていただいた。鬼太鼓は４月の田植え前、９月の収穫前に行われるものが多いが、各集落によってそのスケジュールは異なり４月から１０月まで様々だ。この期間に佐渡に訪れる際は、せっかくなら事前に鬼太鼓のスケジュールを確認し、それに合わせて訪れることをおすすめする。

加茂湖での牡蠣殻剥き体験

いよいよ今回のツアーも最終日となる。佐渡は自然が豊かな島で、海に囲まれ、山もあり、さらには「加茂湖」という湖まである。

「加茂湖」の周りには遊歩道やサイクリングロードがあり、釣りなども楽しめるとのことだが、一番の特徴は牡蠣の養殖が盛んなことだろう。この湖は海とつながっているため、海水と淡水が入り交じっている汽水湖であり、山間からの澄んだ水と海からの豊富な栄養分が牡蠣の養殖に適しているという。

通常なら大きく育つのに3年ほどかかる牡蠣を1年ほどで大きくすることができるという。今回訪れた牡蠣小屋は「あきつ丸」さんでは、湖の中ほどにある牡蠣棚まで小型ボートで移動し、専用の機械で牡蠣棚から牡蠣を巻き取る作業を間近で見学し、その後の牡蠣小屋にて牡蠣の殻剥きを体験した。

平たいスプーンの様な器具を使い、牡蠣の身と殻の間にある貝柱を切断し、牡蠣の身を殻から剥がすのだが、スプーンがなかなか貝柱に届かず思ったように切断することができない。なんとか牡蠣の身を切断できたときは全身に汗をかくほど熱中していた。あきつ丸さんでは牡蠣殻付き食べ放題プランなどもあるので、牡蠣好きの人はぜひ訪れていただきたい。

また訪れたい新潟・佐渡

今回のツアーでは、新潟・佐渡の自然・歴史・文化・食に密着した。２泊３日ではとてもこの魅力を伝えきることはできない。今回の訪問は晩秋だったが、季節によって異なる魅力が発見できることだろう。今回は紹介できなかったがハイキングやキャンプ、ダイビングなどのアウトドアも楽しめるという。次回はぜひそういったアクティビティにも挑戦してみたい。

トキめき佐渡・にいがた観光圏公式サイト