ドラマの舞台・小浜島へ！行き方や観光スポット、アクティビティなど

沖縄・八重山諸島にあり、ドラマの舞台として知られるのが小浜島です。 石垣島からはフェリーで1〜2時間ほど。ダイビングの名所でもあり、周辺の海には熱帯魚やサンゴ礁、マンタなどの竜宮城のような海中風景が広がります。 シュノーケリング、幻の島への上陸といったアクティビティも充実。島への行き方や体験できることを紹介します。

沖縄・八重山諸島の小浜島へ行こう！

沖縄本島から西へ400kmほど、東シナ海に点在する23の島々を総称して八重山諸島（八重山列島）と呼びます。地理的には沖縄本島よりも台湾に近く、日本では、この地域にしか見られない熱帯の動植物も生息しています。

列島の島々は、八重山の交通のハブで行政の中心地である石垣島、赤瓦の民家と水牛車の独特の風景が魅力的な竹富島、イリオモテヤマネコやマングローブの一種・ヤエヤマヒルギなど独自の生態系をもち「東洋のガラパゴス」と呼ばれる西表島、民謡からボサノヴァ、フォークソングまで楽しめる鳩間島音楽祭で人気の鳩間島など、それぞれ違った特徴をもっています。

列島の中で人が住んでいる有人島は、石垣島や竹富島、西表島、波照間島といった12の島々のみで、それ以外は無人島です。

周辺の海では、色とりどりの南国特有の魚たちをはじめ、大型魚のマンタ、サンゴ礁など、まるで竜宮城のような海中風景が見られるとダイバーたちに好評。また、ダイビングスポットも豊富で、初心者からベテランまで楽しめます。ダイビングのほかに、シュノーケリングやサップなどのアクティビティのツアーも充実しています。

八重山諸島のなかでも、ドラマの舞台として、全国的に知られるようになったのが小浜島（こはまじま）。東を石垣島、西を西表島にはさまれた、人口700人ほどの島です。

小浜島はどこにある？観光スポットは？（シュガーロードなど）

小浜島は、面積でいうと八重山諸島のなかで6番目の比較的小さな島です。地図上で八重山諸島のほぼ中央にあることから、地元では「八重山のてんぷす（へそ）」と呼ばれているのだそう。行政区分では竹富町に属しています。

両脇をさとうきび畑に囲まれた一本道・シュガーロードは、ドラマにも登場し、島の代名詞ともいえる観光名所になりました。島を360度見渡せる大岳（うぶだき）展望台、マンタの形をした展望台が可愛らしい海人（うみんちゅ）公園などの観光スポットも。

国の史跡に指定された先島諸島火番盛（さきしましょとうひばんむい・のろし台のこと）をはじめ、国の登録有形文化財「大盛家住宅」（島の伝統様式で建築された家、ドラマで民宿「こはぐら荘」として登場）などの史跡や文化財も残っています。

古くから受け継がれる伝統行事のなかには、小浜島の盆（夜通しで先祖供養や現世の健康祈願を行う行事）、結願祭（きつがんさい・豊作への感謝と翌年の五穀豊穣を願う祭り）、種子取祭（タナドゥイ・祓い清めた土地に種子を蒔き始める祭り）など、重要無形民俗文化財に指定されたものも。

歴史や独自の風俗が残り、沖縄本島とはまた違った景色や雰囲気を楽しめるのが小浜島なのです。島の沿岸部にはリゾートホテルが並び、リラックスした雰囲気を存分に楽しむこともできますよ。

石垣島から小浜島へのフェリーでの行き方・時間・料金は？

現在のところ、東京や沖縄・那覇から小浜島までの陸路や空路の直行便はありません。小浜島へ行くためにはまず、石垣島に渡ることになります。石垣島へは、東京や那覇から直行便が出ており、東京から石垣島へのフライトは約3時間、那覇から石垣島へは約1時間です。

新石垣空港（南ぬ島石垣空港）に到着したら、石垣島の南端にある「石垣港離島ターミナル」に移動します。空港からはタクシーでは20〜30分、バスでは30〜40分です。

フェリー（高速船）は1日7便ほど就航しており、料金はそれぞれ以下の通りです。

　　　　

石垣港⇔小浜島　　フェリー料金
大人（12歳以上）	片道　1,080円	往復　2,060円
小人（6〜11歳）	片道　550円	往復　1,040円

フェリーには、竹富島を経由する便としない便があります。竹富島経由の便の所要時間は約40分、経由しない便は25〜30分で小浜島に到着します。

フェリーは安栄観光と八重山観光の2社が運営していますが、同じチケットでどちらの会社の船にも乗船できます。チケットは石垣港離島ターミナル内1階の、各船会社窓口で購入できるほか、各社のHP、または電話で予約ができます。

7〜9月のシーズン中は満席になってしまうこともあるため、早めに予約しておきましょう。

小浜島から周辺の島々への移動は？時間、料金など（竹富島・西表島）

小浜島からは、竹富島や西表島などの離島には連絡船が出ています。

竹富島への所要時間は10〜15分、料金は以下の通りです。通常、竹富島への便は1日10便ほど運行しています。

　　　　

小浜島⇔竹富島　　連絡船料金
大人（12歳以上）	片道　1,200円
小人（6〜11歳）	片道　610円

西表島への所要時間は約40分、料金は以下の通り。通常、1日1便ほどと限られているため、行きと戻りの時間をチェックして訪れましょう。

　　　　

小浜島⇔西表島　　連絡船料金
大人（12歳以上）	片道　1,640円
小人（6〜11歳）	片道　830円

※竹富島と西表島への便は2020年7月現在、新型コロナウイルスの影響で運休しています。運行情報については随時、安栄観光と八重山観光のHPでご確認ください。

小浜島から竹富島と西表島以外の離島への便は出ていません。それ以外の離島へは、西表島を経由するか、石垣島に戻って石垣島発の便を利用してください。西表島からは、周辺の波照間島、鳩間島への便があります。石垣島からは、西表島や黒島、波照間島、与那国島などへの直行便があります。

島内の移動手段（レンタカー、レンタバイク、レンタサイクル、観光バス）

起伏に富んだ地形でアップダウンの多い小浜島。小浜島には、路線バスやタクシーがないため、移動には、レンタカーやレンタバイク、レンタサイクルがおすすめです。

小浜港近くにレンタルショップ「小浜島のレンタル屋さん 結（ゆい）」や「小浜島のレンタル屋とマリンサービス光」、「小浜島レンタカー」などの店舗があり、車やバイク、自転車をレンタル可能。

船から降りたあとすぐに車や自転車をレンタルして、島の中心地の集落まで移動するのもよいでしょう。集落までは車で約2分、自転車で約10分、徒歩では約30分ほどです。

このほか、島では「コハマ交通」と「ちゅら島交通」の2社が観光バスを運行しています。小浜港を出発し、シュガーロードやこはぐら荘、大岳といった島の名所をめぐり小浜港に戻るルートで、1日に4〜5本が出ています。利用には事前予約がおすすめ。

小浜島滞在の注意点・用意しておきたいものは？

島での注意点や、事前に用意しておきたいものを確認しておきましょう。

日焼け対策・熱中症対策を忘れずに

年間平均気温が22℃、亜熱帯気候の温暖な沖縄ですが、八重山諸島の平均気温は24℃。沖縄本島よりもさらに気温が高く湿気もある亜熱帯海洋性気候に属します。そのため、夏場だけでなく冬でも強い陽射しの日があります。

山もある小浜島ですが、さとうきび畑が続く木陰のない道もあります。日焼け対策や、熱中症対策を十分にしておきましょう。こまめな水分補給も忘れずに。

集落以外の場所には商店や自動販売機がほとんどありません。集落以外の観光スポットを訪れるときは、飲み物を準備しておくと安心です。

もし台風の期間に当たってしまったら？

八重山諸島はちょうど、太平洋で発生する台風の通過点にあります。6〜10月は台風の接近数が多く、直撃した場合は船や飛行機が欠航になることも。台風の状況によっては、マリンアクティビティが中止になることもあります。

ただし、直撃するのはピーク時で月に1～2回ほどといわれています。もし、滞在中に台風が直撃してしまったら、飛行機や船の便の振替、ホテルの延泊、アクティビティのキャンセルや振替などの手続きを忘れないようにしましょう。

島での買い物は？

島の集落には、「前本商店」という商店があり、ビーチサンダルやお惣菜、飲み物などを購入できます。リゾート施設以外で商店はこの1軒のみのため、必要な買い物はこの店ですべて済ませるようにしましょう。

必要なものが揃わなかったときは、スーパーやコンビニがある石垣島に船で行き買い物をするという方法もあります。実際に、島の人々は買い物のために石垣島を訪れているそうですよ。

携帯の電波状況は？

小浜島では、docomoとauの電波は比較的通じやすいとされています。softbankは通じにくい場合もあります。

用意しておきたいもの

日焼け防止のための帽子とサングラス、日焼け止めなどがあると安心です。いずれも島の商店で購入できます。船酔いが心配な方は酔い止めを用意しておきましょう。起伏の多い島のため、歩きやすい靴があるとよいでしょう。

小浜島にはどんな施設がある？（ビーチの設備・レストラン・宿泊施設など）

小浜島にはどんな施設があるのか、訪れる前に確認しておきましょう。

ビーチの施設（トイレ・シャワーなど）

小浜島には、島東部のトゥマールビーチ、北東部にあり干潮時にだけ現れる浜島などの遊泳可能なビーチがあります。

トゥマールビーチは小浜港から徒歩5分、集落からは自転車で5分とアクセス良好。トイレやシャワー、自動販売機もあります。

浜島は小浜島から船で15分ほどです。ビーチにはトイレや更衣室等の施設はありません。船で浜島に行くツアーでは、船上のトイレを利用してください。

島には「ホテルニラカナイ小浜島（旧：ホテルアラマンダ小浜島）」とホテル「はいむるぶし」のプライベートビーチもあります。シャワーや更衣室等の設備が整っているため、「準備を気にせず、気軽にビーチに出かけたい」という方は、宿泊を検討してみてください。

リゾートホテル・民宿・ゲストハウスなどの宿泊施設

島東部の海沿いのエリアはリゾート地として開発され、「はいむるぶし」や「ホテルニラカナイ小浜島」「カナンリゾート」、「星野リゾートリゾナーレ小浜島」などのリゾートホテルが立ち並びます。宿泊費は1泊20,000円〜。

一方、集落には5軒ほどの民宿やゲストハウスが営業しています。宿泊費は1泊10,000円前後です。

カフェ・レストランなど食事ができる施設

小浜港周辺や集落には、レストランや居酒屋などがあり食事を楽しめます。ソーキそばのような沖縄料理の店、刺身などの和食の店、鉄板焼きなど、バラエティに富んでいます。

島にはおしゃれなカフェも登場しています。島北部の「CANAAN COFFEE & BAKE STORE」は丘の上に立つコーヒー店。窓からは美しい海も眺められる絶好のロケーションです。

店を探したいときは、小浜港の「小浜島総合案内所」で聞いてみるのもよさそう。案内所は「マリンサービス光」と同じビルにあります。

このほか、リゾートホテル「はいむるぶし」や「星野リゾート リゾナーレ小浜島」などのリゾートホテル内にもレストランがあり、一部は宿泊者以外でも利用することができます。

郵便局／ATM

島内には郵便局が1軒あり、手紙や荷物を送ることができます。郵便窓口は平日8:45〜17:30の営業です。荷物や手紙は通常、石垣島を経由して沖縄本島や本州に発送されます。急ぐ場合は、石垣島の郵便局やヤマト運輸を活用するのも手です。

また、この郵便局には島唯一のATMがあります。土日は利用できない点に注意してください。もし、急に現金が必要になったら石垣島で、休日に引き出し可能な銀行、コンビニ等のATMを活用する方法もあります。

小さな商店や民宿ではいまだに現金決済のところもあります。滞在日数にあわせて、必要な現金を用意しておくとよいでしょう。

診療所／駐在所

島には診療所が1軒、駐在所が1軒あります。診療所の営業時間は以下の通り。土日は急患のみの対応です。

午前 8：30～11：30 受付終了／午後 13：30～16：30 受付終了

レンタルできるもの（ダイビング・シュノーケルセットなど）

小浜島では、「小浜島のレンタル屋とマリンサービス光」、「ぷしぃぬま小浜店」などで、ダイビング用のウェットスーツやフィン、シュノーケリング用のシュノーケルとマスクなどをレンタルできます。この2軒は、小浜港の近くにあり利用しやすいのもポイントです。

また複数のダイビングショップが、器材つきのシュノーケルツアーやダイビングツアーを開催しているので、興味のある方は参加してみては？

インストラクターによるガイドつきのツアーでは、参加者のレベルやコンディションにあわせて実施してくれるところもあり、マリンアクティビティがはじめてでも安心です。

小浜島でできること（シュノーケリング・体験ダイビング・幻の島への上陸など）

島で体験できるアクティビティには、幻の島への上陸やシュノーケリングなどがあります。

幻の島・浜島に上陸

島では、幻の島こと浜島に小型船で行くツアーが人気。上陸だけを目的とした泳がなくてもよいプラン、周辺の海でシュノーケリングをするプラン、浜島だけでなく周辺のパナリ島や黒島にも訪れるプラン、夕日を見に行くサンセットプランなどがあります。

シュノーケリング・体験ダイビング

小浜島には遠浅のビーチが多く、シュノーケリング初心者も安心して楽しめる環境です。ダイビング初心者向けの体験ダイビングツアーなどもあります。

小浜島発のものや石垣島発のものがあり、小型船でシュノーケリングポイントまで向かいます。目的地は、浜島周辺や西表島付近などさまざま。

西表島キャニオニング／トレッキング

小浜島発の連絡船に乗って西表島に行き、豊かな自然のなかでキャニオニング（渓谷下り）やトレッキング（山歩き）を楽しむツアー。マングローブの森や緩やかな流れの川といった西表島の自然を感じて、リフレッシュできますよ！

フィッシング

漁船に乗って、海釣りを楽しむツアーもあります。装備は船で用意してもらえるため、手ぶらで参加可能です！

泳ぐ

小浜島では3〜4月頃に海開きが行われ、11月頃まで泳ぐことができます。

リゾートホテルのプライベートビーチには、ライフガードや監視員がいて遊泳者の安全をチェックしてくれますが、それ以外ではライフガードがいません。トゥマルビーチなどで海水浴をするときは、自身で十分に安全を管理して遊泳してください。

島南西部の細崎（くばざき）海岸は、白い砂浜と澄んだブルーの海、向かいに見える西表島の緑の森が楽しめる絶景ビーチとして知られていますが、潮の流れが早いため、遊泳できない点に注意してください。

アクティビティで小浜島の海を満喫！

自転車で1時間ほどでまわれる小浜島。上記で紹介したもの以外にも、ガイドと一緒に島を回るツアーや、貝殻標本作り、クルージングなどさまざまなプランがあります。

ぜひ好みのアクティビティに参加して、島の美しい海や自然を満喫してください！

※プランや料金・時刻表・電話番号などの情報は2020年7月現在の情報です。