トレッキングに関する用語

アーミーナイフ

軍隊が使用している多機能な折りたたみナイフの総称。
野外で料理をするとき、テントやタープを張るときなど幅広い用途で使用されている。手のひらに収まるほどのボディーにナイフ・ドライバー・爪きり・栓抜・缶きりなど数種類の機能が備わる。モデルにより10種類以上の機能が付属しているものも。
スイス陸軍が採用したビクトリノックス社のスイスアーミーが有名。戦闘用のファイティングナイフとは違い、日用として使用。

インソール

体のバランスを整えるため、靴と足の間のクッションとして敷く中敷きのこと。
取り外しができ、後入れできるものを指すことが多い。一般の靴でも使用されているが、登山靴では汗を素早く吸収し、膝や足のトラブル、疲れを軽減するために使用されることも。寒さに強い寒冷対策のウインターモデルも販売。
ハイキングシューズ、インソール、靴下が自分の足にあえばかなりの負担が軽減される。自分の足に合うインソールをカスタマイズできる店も多い。

お花畑

森林限界を超えた多種の高山植物が植生する場所。
高山植物は発育期間が短く、短期間で同時期にカラフルでさまざまな花が咲くさまからお花畑と呼ばれている。砂礫地に生息するものを「乾性のお花畑」、湿地に生息するものを「湿地のお花畑」という。
日本では、夏の期間山肌一面に咲き乱れる中央アルプスの千畳敷カール、コマクサの群生地の草津白根山、豊富な高山植物が生息する白馬岳、高層湿原の栂池などが有名。

ガーミン

1989年に設立されたアメリカGPS機器メーカー。
山では携帯電話の電波が届かないところがあるが、この機器を使用すれば現在地の把握、道のナビゲーション、歩いた軌道のチェックなどが容易にできる。
種類が豊富で、GPS信号のキャッチ力、バッテリーの駆動時間、液晶画面、電子コンパス、気圧高度計などの機能により値段は異なる。通常、地形図は入っておらず買い足す必要がある。近年は、情報を仲間とシェアできる機種もある。

カール

氷河が成長と共に山肌を削り、その侵食で椀状に削られた地形のこと。
氷河の成長期には現れないが、後退と共に地上に現れる。氷食によって形成されたU字状のU字谷や、氷河が削り取った物が堆積してできるモレーンと並ぶ有名な氷河地形のひとつ。
日本語では圏谷と呼ばれている。日本で最初に発見されたカールは、館山連峰にある山崎カールといわれている。日本では日本アルプスや北海道の日高山脈が有名。

ガス

山の中で発生する霧を指す俗語。
ふもとから見ると雲のように見える。山の天気は変わりやすく、ガスが濃くなればなるほど視界が狭まり、ルートを誤りやすくなる。ガスの中には雷を発生させる積乱雲の可能性があるものも。冷たく濃いガスに包まれた場合は、雷にも注意が必要となる。
濃いガスなど悪天候に遭遇した場合は、闇雲に歩かず天候の回復をその場でじっと待つのが良いといわれている。

ガレ場

大小さまざまな砕石が堆積した歩きにくい斜面のこと。
30度以上の急な斜面の場所をガレと呼び、高山の稜線などに多く、不安定な石が散らばる。斜面が30度以下の場所は「ガラ場」、石が大きい場所は「ゴーロ」と呼ばれる。この場所では、落石や浮石が発生しやすいため注意して歩く必要がある。
下る場合は、つま先に体重をかけ力を入れて歩くと比較的スリップしにくいといわれている。初心者はトレッキングポールを持参すると安定する。

グレゴリー

ウェイン・グレゴリーにより1977年に創設された南カリフォルニア発のバックブランド。
多くの愛好家がおり「バックのロールスロイス」と称されているほど。35年以上にわたり、バックの背負い心地や機能を追求した商品作りを続けている。日常でも使用できるタウンユースからトレッキング、トレイルランニング、縦走用などさまざまなモデルを揃える。
シンプルなデザインと豊富なカラーバリエーションで老若男女から人気がある。

ゴアテックス

アメリカのWLゴア&アソシエイツ社の防水加工の商標名。
雨や雪からの水分を防ぐ防水耐久性、冷気を遮断する防風性、汗などの蒸気の蒸れを防ぐ透湿性が高い素材。アウターのウエアをはじめグローブ、パンツ、ハット、フットウエア、スパッツなどさまざまな商品に使用。厳しい品質基準テストをクリアしたもののみゴアテックスの黒いハングタグが付けられる。
ゴアテックスアウターは衣服の環境を最適に維持でき、体への負担が小さいというデータも出ている。

高山植物

森林限界の上部は高山帯と呼ばれ、その一帯に自生する植物のこと。
一般的には高山帯で発生した植物だけではなく、氷河時代に植生していた植物もこれに含まれる。地下に生える根は発達しているが、地上に出る茎の背丈は低く、葉が小さいことが特徴。代表的なものにハクサンイチゲ、チングルマ、シナノキンバイなどがある。
日本の高山植生の特徴のひとつには、低木のハイマツが生えるハイマツ帯が広く分布している。

高山病

体内に取り込む酸素の量が少なく体調が悪くなる症状。
一般的には標高が1800メートルから2500メートルを越える場合、高山病の危険があるといわれている。軽い場合は頭痛、吐き気、めまい、息切れなどの症状が起こり、重度になると肺水腫や脳浮腫、命を落とすこともある。
高山病は個人差が大きく、同じ高度でもかかる人とかからない人で分かれる。危険因子として呼吸器系や心血管系、偏頭痛の既往を持つ者が指摘されている。

コンパス

方位磁針。トレッキングや登山中、目標方向の確認や現在地を知るための必須アイテム。
磁石式のものから電子やGPSを利用したものがある。地図上で見やすい「オリエンテーリングコンパス」、軍用でも使用される「レンザティックコンパス」、携帯に便利な「ポケットコンパス」、防水機能が備わる「リストコンパス」など用途によって種類はさまざま。
コンパスは方位を知るだけでなく、大まかな時間や電池の強さを測ることもできる。

ザ・ノースフェイス

1968年、サンフランシスコで創設したアウトドア総合用品。
山で登る事が難しい北壁のことを「ノースフェイス」と呼び、その名前が社名の由来。「最低温度規格表示」を明記したスリーピングバック、サスペンション付きフレームバック、世界初のドーム型テントなど数々の製品を開発。多くの人に愛されるブランドとなった。
カラフルで機能性に優れたバッグパックや衣類はアウトドアシーンだけでなく、タウンユースとしても人気がある。

サバイバルホイッスル

アウトドアや非常時に使用する笛。通常の笛より大きく鋭い音が出て、遠方の人にも聞こえやすいのが特徴。
二穴構造のものが多く、一穴構造より高周波の音域を持ち、音が割れにくい。コンパクトで頑丈、首やリュックからも下げれたり、ポケットにも入ったりするので携帯性にも優れている。浮力があり、海や川で落としても沈まず海難事故でも役に立つ。
笛の機能のほかコンパス、ルーペ、温度計、ストレージスペースなどがついたものも販売されている。

ジョン・ミューア

「自然保護の父」と称される、自然保護団体シエラクラブの創設者のひとり。
シエラネバダ山脈の成り立ちを研究。アメリカの数多くの国立公園制定に関わり、人と自然の共生を説いたナチュラリスト。
340キロあるアメリカのヨセミテ渓谷からマウント・ホイットニーまでのトレイルは、彼の功績により「ジョン・ミューア・トレイル」と名づけられ、現在では世界中のハイカーが憧れるトレイルとなっている。

スパッツ

登山靴やハイキングシューズの上から装着するカバー。
靴やその周辺に水、砂、小石、雪が入らないように覆うもの。水や雪から守る場合は耐水性素材のスパッツを選ぶのが好ましい。足首までの丈のものを「ショートスパッツ」、膝下までの丈を「ロングスパッツ」、その中間を「ミドルスパッツ」という。
富士登山では砂利場が多いので活躍。冬のシーズンは雨や雪の進入を防ぐのはもちろん、冷え防止にも役立つ。

立山黒部アルペンルート

1971年全線開通した、富山県立山町と長野県大町市を公共機関で結ぶ山岳観光ルート。
このルート内の最高地点2450メーターの室堂駅周辺は、3000メートル級の山々が連なる絶景のトレッキングコースがあり、年中多くの人で賑わう。
そのほか、日本一の高さを誇る黒部ダムや、大パノラマが広がる大観峰など多くの観光スポットが点在。冬の雪原散策、夏の新緑、秋の紅葉など四季折々の魅了があり、ハイカーに人気のルート。

地形図

測量を元にして平面図上に等高線を用いて詳細な地形を表した地図のこと。
地名や目印になる人口物、植生、都市や集落名が表示されている。縮尺はさまざまだが、一般的に2500分の1から10万分の1のものが多い。地図は大まかに「一般図」と「主題図」に分けられており、地形図は一般図の代表的なもの。
トレッキングや登山において、目的地までの距離や高低差を把握できる道しるべとして重要なアイテム。近年は携帯のアプリよりダウンロードできるものもある。

ツェルト

非常時や休憩時に使用するコンパクトで軽量化された簡易携帯テント。ビバークテントととも呼ばれている。
非常時には、これを被り雨風を防ぎ体を保護する役目もあるが、レジャーシートやタープ替わりに使用もできる。テント形式にするときは、基本的に自立式ではないため、別売りのロープやポールが必要になる。
テントより防水機能が劣るものが多いが、近年は性能が上がってきたためテント代わりに使用する人もいる。

ディパック

トレッキングなどアウトドアスポーツを日帰りで行う際に利用する小型のリュックサック。
タウンユースで使用されるものもあるが、山用はフィット感がよい発泡系樹脂のパットが背中に入った緩衝機能が高いものがオススメ。ティアドロップ型が人気だが、耐水性素材や外部ポケットが多いデザインなどさまざまある。
リックサック以外にも、ワンショルダータイプやウエストポーチを利用する人もいる。

トレッキング

登頂を目指すことを目的にする登山とは異なり、トレッキングは山の中を歩きながら自然を楽しむことを指す。
トレッキングコースのレベルはさまざま。初心者や体力がない年配や子供でも自然を楽しみながらチャレンジできるルートも多く、幅広年齢層に人気があるアウトドアのひとつ。
人気スポットではルート上の歩道や案内板が充実していることも多いが、万が一に備えて地図やコンパス、食料など山で必要な装備は必要。

トレッキングシューズ

登山に利用する靴。くるぶしが見える「ローカット」、くるぶし丈の「ミドルカット」、くるぶしの上で足首を覆う「ハイカット」と、大まかに3タイプに分かれている。
ローカットはタウンユースや軽い登山用。ミドルやハイカットは本格的な岩場にも対応できる。ナイロンやレザーなどの素材、ソールの厚さ、防水性などの機能により値段が異なる。
メーカーによりサイズが多少異なるため、試着して購入するのが好ましい。

トレッキングポール

山登りで使用する杖のこと。山歩き中、体のバランスをとりながら足への負担を軽減し、ケガを防ぐ役割をする。
握る場所をグリップと呼び、その形の違いからI字型とT字型に分けられる。I字型は2本で使用することが多くバランスもとり易く、起伏がある場所で活躍。T字型はグリップの上から握り、少ない握力でも使用できるので初心者や年配の人に適しているといわれている。
カーボンやアルミの素材で伸縮でき携帯性に優れている。

日本百名山

読売文学賞を受賞した、小説家で登山家の深田久弥の著名な著書。
山の歴史や文化と共に、彼が実際に登頂した日本国内100座の山を紹介している。その100座の選定は、山の品格・歴史・個性を基準としており、原則として標高1500メートル以上の山。
この本は登山入門書のひとつになり、現在でも多くの人に読まれている。本だけにとどまらず「日本百名山」を主題としたテレビ番組も放送されている。

ハイドレーション

チューブに繋がった水筒部分がバックに入り、取り出し不要で簡単に水分補給ができるアイテム。
ハンズフリーで補給できるため、トレイルランニングやロードバイクなどのスポーツで愛用する人も多い。水を入れるリザーバーの容量は、2リットルや3リットルと種類もあり、距離やコースにより使い分ける。
登山用のハイドレーションのほか、自転車用、ランニング用、パドルスポーツ用など用途によりバックの形が異なる。

パタゴニア

チリとアルゼンチン両国をまたぐ南緯40度付近を流れる川から南の地域の総称。
アンデス山脈を含むこの地域はアウトドアの宝庫で、氷河期に形成されたフィヨルド、草原、砂漠などさまざまなフィールドを体験できる。そのためアイストレッキング、山を縦走するロングトレイル、カヤック、乗馬などのアウトドアスポーツが楽しめる世界中のハイカーの憧れの土地。
地域内には世界遺産のペリト・モレノ氷河がある。

ファーストエイドキット

野外で活用する応急手当用品のこと。病院にすぐ行くことができない野外では、緊急の病気やケガの応急処置が重要になる。その応急処置を手助けするための道具が入ったもので、中身はどのような場所に行くか、何日間行くか、持病の人がいるのかなどで量や持参するものを変える必要がある。主にファエスシードル、三角巾、圧迫包帯、消毒液、鎮痛剤、ガーゼなどがセットになり販売されている。

フリーズドライ

食品を急速に凍結して真空状態に置き、水分を昇華させた真空凍結乾燥の保存技術。
元々は医薬品を中心に発達した技術だったが、現在は保存食として活用されている。最大の特徴は、味や栄養素がそのままで長期保存できること。また、水分がないためコンパクトで軽く、お湯を注ぐだけですぐ食べられる。荷物をできるだけ少なくしたい山での食事に重宝されている。
現在では中華丼や五目ご飯などさまざまな製品が販売されている。

ヘッドランプ

夜間のトレッキング、宿泊を伴うアウトドアシーンで使用するベルトで頭部に装着できる小型ライト。
手で持たずに明かりを点すことができ、ナイトハイクなどで活躍。光の出力量によりコンパクトタイプ、中出力タイプ、高出力タイプと分かれている。明るさを調節できるディミング機能、ライトを点滅できるストロボ機能、ロックアウト機能、マナーモード機能などが備わるものも。
近年はLEDを使用した省エネのものが増えてきている。

落石

山の斜面や崖から石が落ちてくるさま。落石には人為発生と自然発生がある。
山を登る最中、自分自身が落石を発生させた場合は、下の人に大声で落石が起こっていることを知らせなければならない。人為発生は鎖場やガレ場で起こりやすいので注意が必要。また、大雨など悪天候の後や、人があまり登っていないルートなどでも起こりやすい。
落石が発生しやすい場所へのルートのときは、ヘルメットを持参すると事故防止にも役立つ。

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