船舶(ジェットスキー、シーカヤックなど)に関する用語

アイドリング

エンジンの回転数を上げ、ジェットエンジンを稼動させるスロットルレバーを回さずに、エンジンが低回転を保っている状態。水上オートバイのスロットルレバーは握りながら回す。自動車では、シフトをPレンジやNレンジに入れておけば、アイドリング状態でも静止しているが、水上オートバイではこのアイドリング状態でもインペラが回転しているため推進力が生まれ、微速ながら船体が前進するので、近くの船舶などとの接触に注意が必要。

アクセルレバー

水上オートバイを駆動させるためのスロットルレバーのこと。このレバーを握ることによりエンジンの回転数が上がる。水上オートバイのジェットエンジンは水を吸収・排水することによりジェット水流を水中に勢いよく放出して推進力を得る。エンジンの回転数が上がると同時にポンプケースの中に入っているインペラの回転数も上がるため船体のスピードが増す。水上オートバイのアクセルレバーは人差し指で握るトリガー式と親指で握るプッシュ式の2方式がある。

用途に応じた船舶の集合体のこと。進んでいる時には安定性のあるシーカヤックは、逆に停まっている時には不安定になる。停止時の安定を図るため、数艇のカヤックがお互いの艇体を寄せ合って「筏」を作る。海上で休憩をしたり、昼食をとったりする時に筏を組むと安定感がある。この方法は、古くから漁船などの船舶でも使われてきたが、あまり荒れた海域で組むと、反対に危険になる場合があるので注意が必要。少しでも海が荒れてきたら迷わず陸に戻るのが賢明。

インジェクション

電子制御により、スロットル開度やエンジン回転数などにあわせて燃料を供給するシステム。電子制御式インジェクターは1分間に噴射できる燃料が定められていて、エンジンの排気量や性能に応じて最適な容量のインジェクターが設計時に選択される。インジェクションがあることで、キャブレターに比べ燃焼効率を高めることができるため、高レスポンスと高出力を得ることができ、排出ガスもクリーンになり燃費性能も向上するという利点がある。

ウェイクボード

水上オートバイを使用して行えるトーイングスポーツの一種。スノーボードのような形状の1枚のボードに両足を固定し、水上オートバイやボートに曳かれながら水の上を滑る。プロやハイアマチュアなどの上級者になるとウェイキ(波)を利用し、ジャンプや空中での回転技などができる。トーイングする船舶が創り出すウェイキを利用してアクションを行うため、出来るだけ大きなウェイキを起こせるボートが向いており、専用のトーイングボートもある。

ウサギ

海が時化ているとき、波頭が砕けて白波が立つ様子のこと。白波がまるで白いウサギが跳ねているように見えることからこの名がついた。海に出る前に、海上の様子を確認することは大切で、陸から沖を眺めて水平線がギザギザしている場合には、海が荒れている証拠。シーカヤックはもとより小型船舶は海に出ることを控えた方が良い。海が時化ていることを表わす用語は、ほかにも北寄りの強い東風が吹いていることを表わす「ナライ」などがある。

オイル

水上オートバイだけでなく小型船舶、あるいはエンジンを使用する乗り物にとって最重要なもの。オイルの効能は、金属同士の摩擦を防ぐだけでなく、冷却、防錆、シリンダーとピストンの密封、エンジン内部の清浄などの働きをする。ガソリンとオイルを混ぜた混合燃料を使う水上オートバイでは、良質なオイルを用いるのが、性能の保持や故障を防ぐことにもつながる。オイルの材料は、植物性や化学合成、自然界で分解する生分解性など、いくつかの種類がある。

オーバーヒート

充分にエンジンの冷却が行われていない状態で、エンジンの性能低下や破損を招く状態のことをいう。水上オートバイの場合、冷却水を船外から取り込み循環させることで、ジェットエンジンを駆動するが、水を吸収する時に浮遊物などの異物でホースが詰まったり、整備不良で塩がこびり付いたりしていると、その影響による振動でホースの脱落などが原因で発生する場合が多い。水上で異物などを取り除く際は、インペラの回転などによる負傷に注意が必要。

気筒

エンジンにおけるシリンダーの数を表す。水上オートバイでは単気筒のモデルはなく2ストロークは2~3気筒。4ストロークは3~4気筒が使われている。同排気量の場合、多気筒化することでシリンダー1本当たりの排気量が小さくなり、ピストンも小さく軽くできるので高回転化が可能になる。気筒数が増えれば部品点数も増え、重く構造も複雑になる。ヤマハ発動機のマリンジェットは、1人乗りのモデルを除いて、全てに4ストローク4気筒が採用されている。

救命胴衣

浮力体を持った上半身に着用するジャケットで、「ライフジャケット」「ライフベスト」とも呼ぶ。水上オートバイに乗る際は、全ての乗員に対して、JCI(小型船舶検査機構)認定品の救命胴衣の着用が義務付けられている。JCI認定の救命胴衣というとオレンジ色のかさばるタイプのものが連想されるが、水上オートバイやウェイクボードに適した軽量でポータブルなマリンスポーツ用ライフジャケットもある。膨張式のJCI認定の救命胴衣もあるが、水上オートバイには向かない。

牽引

水上オートバイは小型とはいえども船舶の一種。その保管方法は、海や湖などのゲレンデの近くの保管施設に預ける方法の他、自宅や駐車場で保管し、車で移動する「牽引」という方法がある。水上オートバイの大きさ、重量、タイプなどでメーカーが推奨するトレーラーに載せ、車で牽引するのがオススメ。車は、水上オートバイを降ろす足元が悪い砂浜や滑りやすいスロープなどが多いため、4WD車が理想だが、2WDでも車高が高い車なら十分に対応できる。

シーカヤック

主に1人乗りのカヌーのことを「カヤック」と呼び、川や湖で、競技用やレジャー用として使われ愛好者も多い。一方、シーカヤックは、文字通り海で使うカヤック。川で使うものより艇身の全長が長いのが大きな特徴。これは、川に比べて海では、波や潮の流れの影響を受けるため、波や風に強く、さらに直進性や安定性優れた性能が必要とされる。シーカヤックもカヤックと同様に、一本のパドルで漕ぐが、方向を変えるためのラダーが付く。

シットオントップ

サーフボードのような形状で一枚の板状になった船体のカヤックのこと。海でのダイビングの移動手段として使われていたが、現在では、波乗り用、川下り用とさまざまなものがある。厳密にはカヤックではないがスタンドアップパドル・サーフィン(SUP)が流行の兆しをみせている。大型のサーフボードの上に立ち、オールを使って移動。シーカヤックのように海上を移動することもでき、フィッシングやサーフィンもできる新しいマリンアイテム。

信号紅炎

水上オートバイへの積載が義務付けられた法定備品のひとつ。水上で故障や衝突、あるいは同乗者の落水や怪我などのトラブルが発生した場合、信号紅炎を点火すると鮮やかな赤い焔をあげ異変を周囲に知らせる。小型船舶安全規則第57条の2によれば、光度400カンデラ以上、燃焼時間1分以上、使用の際に危険が生じないものなどの規定がある。信号紅炎をしばしば発煙筒と誤認する場合があるが全くの別物。信号紅炎には有効期限があるので注意が必要。

水上バイク

船形ボードにハンドルとエンジンをつけた小型船舶の一種で、水上オートバイ、パーソナルウォータークラフト(PWC)とも呼ばれる。日本では、長さ4メートル未満、幅1.6メートル未満の小型船舶という規定がある。推進機関は内燃機関を使用したジェット式ポンプを駆動させ、安全性から操縦者が落水した場合には、推進機関が自動的に停止する。ハンドルバー方式の操縦装置を使用し、操縦者および他の乗員のバランスで船体をコントロールするのが特徴。

チューブ

水上オートバイなどで引っ張る、空気膨張式の乗り物や浮き輪の総称。形状はさまざまあり、定員も少人数から大人数まで。水上オートバイは、一般の小型船舶と異なりペラが露出していないためチューブなどのトーインググッズを引いても安全性に優れている。チューブには、乗員が上半身を乗せて掴まるタイプのものから、数人が座るように乗るもの、トーイング時のスピードにより浮力が生じて宙に浮くものなど、異なるタイプが揃う。

ツーリング

オートバイのように、仲間と数台で比較的長距離を航行すること。波が穏やかで、陸から近い場所であれば、初心者や子供連れでも可能。関東では、東京湾がツーリングのゲレンデとして人気があるとのこと。コースは隅田川などの河川のやや上流から、東京湾口を目指すもので、橋や水門を潜り、羽田沖で離着陸する航空機を眺めるコースが一般的。また、最近はゆったりとしたスピードで、都内に張り巡らされた水路や運河めぐりのコースも人気。

テトラポット

海岸の護岸を波の浸食から守るコンクリートブロックの一種。海だけでなく、川にも設置され、川の浸食から護岸を守る。テトラポットは陸上からの侵入も、水からの侵入も大変危険。船舶などで安易に近づくと、ブロックに貼り付き、身動きが出来なくなったうえに沈んでしまい、溺死するケースも。シーカヤックなどは絶対に近づいてはいけない。また、河口などに見なられるテトラポットをともなった堤防の付近も、潮の流れが複雑なため危険エリアとされている。

中洲

川の流れの中に孤立した陸地で、その両側を川が挟み込むようにして流れているような場所。こうした場所は、天候の急変などで、いったん川が増水すると水没するのが普通で、大変な危険地帯とされている。シーカヤックなどのツーリングで河口付近の中州に上陸する場合は、天候や川の水位の状態によってすぐに退避できるようにしておくことが重要。ちなみに、中洲状の陸地で、水没せずに植生に覆われている島状の陸地を「中島」と呼ぶ。

日本海洋レジャー安全・振興協会

四方を海に囲まれた島国である日本の海洋レジャーの健全な発展を目指し、さまざまな情報の整備や提供、調査研究や安全啓蒙を行う一般財団法人。マリンスポーツ愛好者から「かいれきょう」と親しみを込めて呼ばれている。水上オートバイやボート、ヨットをはじめとしたプレジャーボートの増大に伴う事故などにおける救助活動やプレジャーボートを操縦するのに必要な小型船舶操縦士の国家試験や免許証の更新講習などの実施も行っている。

フリースタイル

水上オートバイを用いて行われる競技の名称。主に1人乗りのスタンドアップタイプで、さまざまな演技を行う。制限時間は2分間、この時間内でジャンプや回転など技の難易度、アピール度、連続性などを競う。最近は、バレルロール、バックフリップなどのジャンプ系の技が盛ん。水上オートバイの競技では、フリースタイルの他に、水面に目標物(マークプイ)を設置してコースを設営し、1人ずつのタイムと技量を競うタイムトライアルも行われている。

行き足

走行状態からスロットルを戻した際に惰性で進むこと。水上オートバイにはブレーキがないため、この行き足性能がそのままブレーキ性能となる。行き足が速い水上オートバイはスロットルを戻してもなかなか停止せず、逆に行き足の遅い水上オートバイはスロットルを離すと短時間でスピードが落ちる。危険回避という面でいうと他船との衝突や係留桟橋へのアプローチなどは行き足の遅い水上オートバイの方が安全

ラダー

船舶の進行方向を決めるために使用する「舵」のこと。ボート、ヨットの小型船舶では、船体の後部(スターン)に取り付けられていて、ステアリングをきったり、ラダーそのものを動かしたりして方向を変える。シーカヤックにも艇体の後部に設置。方向を修正する舵として機能しているが、風や潮に流されることを防ぐために使うことも多い。水上オートバイにはラダーはなく、ハンドルバーを起点に、操縦者の体のバランスで船体をコントロールする。

リザーブ

燃料コックが付いている水上オートバイでは、残燃料が少なくなった際にリザーブに切り替えることで、燃料タンク内に残った燃料を使うことが可能。水上オートバイの燃料は、あらかじめガソリンとオイルを混ぜ合わせた混合燃料を使用。混合燃料は夏場で約1か月、冬場でも約2か月で変質してしまい、始動不良や回転不良などのエンジンのトラブルを招く原因にも。燃料の給油はこまめに行い、リザーブで使用する燃料は緊急用と考えた方が無難。

2サイクル

エンジン形式の一種。吸気→圧縮→燃焼→排気の行程をピストンが一回上下運動(2行程)をすることでエンジンが駆動。構造が単純なために軽量になるので水上オートバイのエンジンとしても最適。しかし、現在は水上オートバイのエンジンとして、4サイクルが主流になりつつある。2サイクルエンジンに比べ、壊れづらく、燃費も良く、排気ガスがキレイで環境性にも優れているのが特長。最近はコンピューターチューンのエンジンも多く、よりパワフルな走りが可能。

FRP

Fiber Reinforced Plastic(繊維強化ブラスチック)の略。水上オートバイやシーカヤックをはじめとした小型船舶の船体の素材として多用されている。FRPで船舶を作った場合、最大の利点は重量が軽く仕上がるためシャープな操船性を得ることができる。また、海での使用においては、塩害を気にすることなく長持ちするが、その反面、衝撃にはあまり強くない。また、廃船後の処理が困難という欠点もある。

JJSBA

日本ジェットスキー協会、「JAPAN JET SKI BOATING ASSOCIATION」の略称。水上オートバイの登録商標である「ジェットスキー」を製造販売するカワサキモータースジャパンが母体となっている。ジェットスキーを安全に、多くの人に楽しんでもらうことを目的として1984年9月に設立。ノービス、B級、A級、マスターズなどのレースクラスを設定し、日本国内で独自にレースを行っている。JJSBAが主催する各レースに出場するためにはJJSBAに入会・登録が必要となる。

JJSF

日本ジェットスポーツ連盟、「JAPAN JET SPORTS FEDERATION」の略称。ジェットスポーツに関するさまざまな業務を取り扱う任意団体で、国際ジェットスポーツ連盟、国際モーターボート連盟に加盟している。主な事業は国内で行われる水上オートバイなどジェットスポーツの公認。ジェットスポーツ全日本選手権シリーズを開催し、国内の優秀選手を世界選手権に送り出している。また、水上オートバイレーサーライセンスや審判員資格はJJSFの会員以外取得できない。

PWC

水上オートバイを英語に訳した「Personal Watercraft」の略語で、定員は1~4名ほど。アメリカ、ヨーロッパ、日本などではプレジャーボートに包括されている。日本は、PWCのことをメーカーの登録商標である「ジェットスキー」や「マリンジェット」などの名前で呼ぶことが多いが、これは製品名なので、水上オートバイ、PWC、水上バイクと呼ぶほうが正しい。また、水上オートバイと同様のウォータジェット推進システムを用いたボートはジェットボートと呼ばれる。

V型ハル

船舶の船底形状の一種で、船底を正面(バウ方向)から見た場合、その形状がV字型になっていることからこう呼ばれる。V字の角度が小さいと旋回性が高く、逆に角度が大きいと安定性が高くなる。V型ハルを採用することにより、軽量コンパクトなエンジンとの相性が良く、走り出してすぐにプレーニング状態になり、より走行安定性が増すというメリットがある。さらにV型ハルにより、ハンプ(船首が浮き上がるの)が抑えられることから、前方の視界も十分で安全性も増す。

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