カヌーに関する用語

アウトリガーカヌー

アウトリガー(outrigger)とは、船の本体から伸びた横木に取り付けられた安定性をアップするための浮力体のこと。アウトリガーカヌーとは、南太平洋などで用いられているカヌーのことで、カヌーの両側にポリネシアやミクロネシア語で「アマ(ama)」、ハワイ語で「ワァ(wa’a)」などと呼ばれるウキが張り出している形になっている。ウキが両側に付いているダブルアウトリガーカヌーと、片側だけのシングルアウトリガーカヌーがある。

オープンデッキ

オープンデッキもしくは、オープンデッキカヌーとは、カナディアンカヌーに代表されるような形の「デッキ(甲板)」部分がなく、ボートのように大きく開いている状態のカヌーのことを指す。オープン状態なので乗りやすく、より多くの荷物を楽に積み込むことができ、安定感もある。一般的には片側だけにのみシングル・ブレード・パドルが付いていて、椅子に腰掛けるか腰を浮かせ正座して着座する。4メートル以上の長さがあるものが多い。

カナディアンカヌー

カナダのネイティブアメリカン達が、川や湖、沼などを移動する際の道具として作られたという起源を持つカヌー。色々な種類があるカヌーのなかでも、最も大自然に溶け込む雰囲気を持つ。オープンデッキなので荷物の積載能力があり、ファミリーやグループなどでツーリングを楽しむのに適している。シングル・ブレード・パドルを用いて漕ぐが、上手にコントロールするには練習が必要。分解できないリジットタイプの場合は、保管場所を確保する必要がある。

クローズドデッキ

カヌーには色々な種類があり、大きく分けるとデッキ(甲板)部分がないボートタイプの「オープンデッキカヌー」と、本体に蓋をしているようなデッキがあり乗り込むための穴(コックピット)が開いているタイプの「クローズドデッキカヌー」に分かれる。クローズドデッキカヌーは、ダブル・ブレード・パドルを用いて漕ぎ、一般的に「カヤック」と呼ぶ。床に足をのばして座る姿勢で、ひざを開き内側に押し付けて安定を図るように漕ぐ。川用カヤックは、回転を重視するので全長2?4メートルが平均的な長さ。

スイープストローク

スイープ(掃く)ストロークとは、カヤックの方向転換のために必要な基本的なテクニック。カヌーを操縦している時に艇の向きを変更したり、修正したりする時に用いるテクニック。ブレードをできるだけ自分のカヤックから離した部分の水面を、パドルで大きく半円を描くようなイメージで履くように漕ぐ。パドルを軸にして自分の身体のローテーションでストロークし、セットアップ後はすぐ狙った方向のほうに視線を送ることがポイント。

スカーリング

ドローストロークと同様に、艇を横に移動する時の方法。ドローストロークが引き寄せる時だけに水を捉まえるのに対し、カーリングは常にブレードに水の抵抗を受ける。上手を支点にしてパドルを立てて差し込み左右に動かし、ブレードの角度は艇の側を向くようにして、手首のスナップを効かせながら、確実に水をキャッチしていることを意識しながらコンパクトに動かしていく。傾いた艇の角度と、ブレードにかかる負荷でバランスを取るようにする。

スプレイカバー

艇の本体にデッキがあり、そこに穴(コックピット)が開いていて座って足をのばす姿勢で漕ぐ川用のクローズドデッキカヌー(カヤック)の場合、回転をした時に波をかぶり艇の中に水が侵入することがある。その際内側が水浸しになってしまうのを防ぐのがスプレーカバー。コックピット内に装着するので、使用する艇のコックピットサイズに合わせて選ぶ必要がある。取り扱いのしやすいバンジーコードのものと、水圧で外れにくく水の侵入を防ぐ能力の高い板ゴムのものがある。

スローバッグ

「スロー・ロープ」、「レスキュー・ロープ」とも呼ばれるスローバッグは、レスキューギアのひとつで、取り扱い方が比較的簡単で持ち歩きもかさばらず、リーズナブル。リバーカヤックやカヌーのレスキュー用品の定番で、バッグの形は色々あるが、そのバッグの中には10?25mほどのフローティングテープが収納されている。いざ使用する際に慌てないように、購入したらロープを投げる練習を積むことが大切。スローバッグを通して腰に固定するためのセーフティベルトもある。

ダッキー

空気を挿入して使用するフラットボトムのカヌー型ゴムボートのことで、正式には「インフレータブルカヤック」と呼ぶ。水面に浮かんでいる姿がちょうどアヒルがお尻を振りながら泳ぐ姿に似ていることから「ダック」という愛称でも呼ばれている。安定性が良く、もし転覆してもまた乗れるので初心者でも手軽に楽しむことができる。折り畳み式のファルトボートと同様、膨らませて使うタイプなので運搬や保管が楽で、強度もかなりあるので急流での川下りも安心して楽しめる。

沈脱

カヌーやカヤックでひっくり返ることを「沈」と言うが、その状態から脱出することを「沈脱」と言う。オープンデッキのカヌーは沈しても外に投げ出されるだけなので、ライフジャケットで浮いていればよいが、カヤックの場合はクローズドデッキなのでコックピット内に水が入ってくる。沈した場合は、身体が逆さまになっているので慌てがちだが、艇に取り付けているスプレーカートを取り外し、前転をする時の要領で、前屈みのまま腰、もも、足の順番で脱出する。

ドライスーツ

カヌーやカヤックをやっているとき、真夏でも水温の低い川の中に投げ出されて全身ずぶ濡れになると、体温低下を招き致命的な状態になることも。そんな緊急時や寒い季節に重宝するのがドライスーツ。気温、水温が低い状況での着用を目的としているので、防水性と運動性に優れた素材で作られている。オールインワン、上下別など色々な種類があるが、締め付け感がないのは上下一体型のオールインワンタイプ。足先まで覆うことのできるソックスが装備されているものだと保温性もさらに高い。

ドライバッグ

カヌーツーリングでは必須なのがドライバッグ。貴重品や水に濡れても困るものなどを入れて持ち歩くことができるので、大切な物を車上荒らしなどから守ることもできる。リバーカヤックの場合は5リットルくらいの容量で、カナディアンカヌーなどのカヌーツーリングの場合は荷物が多いので、もっと大きいものでもよい。浮力を兼ねたタイプのものもある。ドライバッグは巾着型、ジップ型、ウエストバック型など色々なデザインと大きさがある。

ドローストローク

ドローストロークとは、カヌーやカヤックなどの艇の真横にパドルを立てるように差し込んで横方向に動かすことで横に移動する。横に出したパドルを自分の腰方向に向けて動かし、パドルのシャフト部分がカヤックに当たる前に90度捻ってから横に出して引き寄る、という順番の動作を繰り返して横に移動していく。横に出したパドルに腰を近づけるようなイメージで行うのが大切で、パドルは常に艇に対して直角に保つように行うのがコツ。

パドリンググローブ

カヌーやカヤックなど、パドルを使用して操る時に使用する専用の手袋のこと。手を保護するだけではなく、日焼けからガードしたり、風による手の冷えを防ぐ役目もある。シリコン加工でパドルが滑りにくくなったもの、薄手でしっかりとしたグリップ感があるもの、ネオブレーンを使用し紫外線だけではなく、傷、虫さされなどからもしっかりと保護してくれるものなどがある。五本指、ミトン型、指先だけ出る型など、デザインも各種あるので試着してから購入するのがおすすめ。

パドリングシューズ

カヌーやカヤックを操縦する際に履く防水性の高いシューズ。滑らないように、靴底は転倒防止と安定性を保つゴムでできている。ゴロゴロしている河原や岩場で足を突き上げる感覚を軽減してくれる。水に濡れたことで重くなったり不快感を与えない素材や仕様になっていることが多い。足首の上まであるロングブーツ型と、かかとの上までのショート型がある。アッパーでベルトで締めるタイプと、自分で締め付けを調節する紐で編み上げタイプがある。

パドル

カヌーやカヤックで使用する「櫂」のことを「パドル」と呼び、水を捉える部分を「ブレード」と呼ぶ。シングル・ブレード・パドルとは、ロッドもしくはシャフトと呼ばれる(棒の部分)の片方だけにブレードがついたパドルで、ダブル・ブレード・パドルは両端にブレードが付いたものを指す。ロッド部分は軽金属や繊維強化プラスチックなどを用い、ブレードは合成樹脂などで仕上げた製品が一般的だが、より軽く丈夫な炭素繊維を用いた繊維強化プラスチックで作られた製品もある。

ファルトボート

折り畳み式の全長4メートル前後のカヌー。軽量なので車での移動はもちろん、電車での移動や宅配便で送ることも可能。また折り畳めることから、賃貸住宅でも置き場にそれほど困らない。主なフィールドは、海や湖、中流から下流にかけての川で、積載要領も多いのでツーリングに適している。骨となるフレーム部分をカヌー型に組み立て、「船体布」と呼ばれる袋状のものをかぶせると出来上がる。組み立ては簡単だが、強くぶつけると穴があくなど、強度は他と比較すると弱い部分もある。

ファンカヤック

ファンカヤックという名前の通り、あまり難しいテクニックなどを用いなくても、初心者でも気軽に楽しく(fun)遊ぶことができる。川の場合は中流部より下で流れの穏やかな場所、静かな湖、波のない穏やかな内海など、のんびりと過ごせる場所に適している。安定性や直進性も良いので、リバーカヤックやロデオボートのようにヘルメットは必需品ではない。コックピットも大きめなので、荷物を積み込むことができフィッシングボートとして利用することもある。

フォワードストローク

カヌー操縦の時、パドルのテクニックとしては一番基本的な前へ進む漕ぎ方のことを指す。ブレードを自分のカヤックすぐ側の前方、足先の真横当たりに直角に入れ、水を掴んだら胴の真横までゆっくりと引きつける。右側に入れた時は左の腕は前に押すようにし、右を後ろに引っ張るようにしてストロークする。基本的にこれを左右交互に行って前方に進んでいくが、腕だけで引っ張るのではなく、上半身全体も使うようにして漕ぐのがコツ。

ブレード

パドルで水を漕ぐ時に水をキャッチする部分。素材はFRPやAPSなどの合成樹脂が中心だが、ウッド製のものもある。水を捉まえる効率は、ブレードが硬いほうが高いが、扱い易いと感じるのは個人やキャリアによっても異なる。左右のブレードが異なる方向にねじれていて、角度を自由に決めれるフェザーパドルと、ブレードがねじれておらず同じ角度に付けられているアンフェザーパドルがある。どちらがよいかはそれぞれだが、その人の慣れにもよるところが大きい。

浮力体

艇そのものに空気を注入して膨らませるダッキー(インフレータブルカヤック)以外は、ほとんどの艇は浮力がない。そこで転覆した時に艇を沈ませないために、また水が入った艇を回収しやすいように、あらかじめ浮力体を付ける。「フローテーション・バッグ」、「エア・バッグ」とも呼ばれ、カナディアンカヌーに装着するタイプやカヤックに装着するタイプなど艇によって適切な形や大きさ、長さなどが異なる。素材は様々あるので、自分の艇の形にあったものを選ぼう。

ヘルメット

リバーカヤックやロデオボートなどのアクティブな動きをする艇に乗るときに着用。透明な川でも、水中には上から見ることができない岩などの障害物は数多くあるので、転倒した際に頭を守るため、流れのある所では必須。素材はABS樹脂、ポリエチレン、グラスファイバー、カーボンなど。シェル(外殻)は頑丈で硬く内側は頭に優しい素材で作られ、水抜き穴があり通気性のあるもの、イヤープロテクターのあるものなど、種類もさまざまなので用途により選択する。

ライフベスト

水遊びや船遊びには欠かせないのがライフベスト(ライフジャケット)。「浮力扶助具」が正式名で、カヌーやカヤックに乗るときの必須アイテム。ベスト型になっていて、前面でベルトを締める仕様のものが一般的で、デザインや色のバリエーションはさまざま。カヌーやカヤックなどで使用するときにはベルト部分などを引っ張ってもずれないように身体に固定。購入する際には必ず試着をして、自分のボディラインにぴったり合ったものを選ぶことが大切。大人用、子供用はもちろん、犬用もある。

ラッシュガード

ラッシュガードは、水泳やシュノーケリングの時に活躍する薄いウエアのこと。水着の上に着るが、保温のためではなく夏の強い日差しから肌を守るために着用する。またカヌーやカヤックの際には、ドライスーツやセミドライスーツの下に着用すると、汗のベタつきを防ぐので快適。また水に濡れてもすぐに乾くので重宝する。伸縮性のある素材で作られているので、夏場には日焼けを防ぐだけではなく、普通のTシャツのように快適に過ごせる。

リーニングコントロール

流れのある川をまっすぐ横切るときなど、意図的にカヤックを傾けてコントロールをすること。片側のお尻に体重をかけて、浮いている側の膝に力を入れて緊張させることでカヤックがふらつくのを抑える。頭は倒さないように水面に対して水平になるように意識する。パドルは低く構え、ブレード部分を水面に軽く押し当てバランスを保つ。リーニングスイープ、リーニングターン、リーニングフォワードなどのテクニックがある。

リカバリー

艇を操っている時にバランスを崩した際、建て直すテクニックのこと。「ロー・ブレイス」と「ハイ・ブレイス」の2種類がある。ロー・ブレイスは基本的な技術で最もよく使われる。バランスが崩れた方向にパドルを突き出し、ブレードの裏面で水面を押さ上体を支える。ハイ・ブレイスは、ロー・ブレードと基本は同じだが、違うのは右手の手首が腕に対し90度にすることによってブレードの表面で水を押さえることができるのが特徴。

リバーカヤック

長さ2.5メートルほどの初心者向けのものから、ロデオ用、スラローム競技用など様々な種類がある。上級者用は川の流れの中でアクションを付け易く回転性が高い反面、デッキに水が入り易い、直進性や安定性には欠けるという特徴がある。さらに初心者には、基本的な動作を身につけるのに適しているラウンドボトム(丸みのある底)のほうが、最近主流のフラットボトム(平たい底)よりもおすすめ。リバーカヤックの本体に水抜き用キャップが付いているタイプが、手早く楽。

ロール

オープンデッキのカナディアンカヌーではなく、クローズドデッキのカヤックなどの場合は、コックピットから沈脱しなければならないが、何度も繰り返すのは大変。そこで、カヌーごと起きあがるロール(エスキモーロール)という方法がある。バトルのブレードと腰の返しを利用し、一気に起きあがる。流れをブレードで捉えながら身体を支え、水面を押し付ける反力と腰の返しで起こす。川で実地練習をする際には、必ず他の人に付き添って貰うこと。

ロデオボート

リバーカヤックの一種で、ツーリングを意識して作られたリバーカヤックに対し、ロデオボートは主に川の上流部で使用する。スポットやホールで艇を回転させたり、サーフィンをしたりとまるで「ロデオ」のようにエキサイティングなプレイをするために作られている。色々なテクニックを披露するためだけに特化されているので、極端に小型(短い)のものもあり、初心者がいきなりロデオボートを乗りこなすのは難しい。リバーカヤックを何度も乗りこなして慣れた上級者に向いている。

ロングジョン

上下が一体になっているオールインワンタイプのウェットスーツのこと。カヌーやカヤック用のロングジョンは座った時に安定するように立体裁断が施されている。ネオプレン(合成ゴム)の厚さによって保温性は変化する。内側は着やすいように滑りやすい加工がされてあったり、保温性の高いフリースライナーのものがあったりなど様々。既製のロングジョンで、もし自分の体型にぴったりと合ったものが見つからない場合はオーダーすることもできる。

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